スッキリしたキッチンで新年を!やましたひでこさんに教わる「食器の断捨離」

多くのモノであふれかえりがちなキッチン。でも、スッキリとした空間のほうが、調理もはかどります。今回は、「断捨離」の提唱者やましたひでこさんに、「キッチンの断捨離のコツ」をお聞きしました。

※この記事は月刊誌『毎日が発見』2023年4月号に掲載の情報を再構成してお届けします。

【前回】やましたひでこさんがキッチンの断捨離をアドバイス!「食器はうっとりするものだけ」

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セットだからといって全て揃えておく必要はない。よく使う数だけを残し、あとは処分する勇気を持つこと。

皿、カップ、カトラリーなどの適正数を知る

つい買いためてしまった食器やカトラリー。

たくさんあっても結局取り出しやすいモノしか使わないことが多いのでは、モノを生かせていないのと同じこと。

全部に出番がないと意味がないというのが断捨離の考え方です。

全部を使える数に規制するには、空間に対する絶対量を考えるといいでしょう。

取り出しやすく、しまいやすい余裕のあるスペースが保てる量まで減らします。

モノを絞り込むときは、まずモノを取り出し、どれだけ持っているかを把握して、自分にとってそれらが要・適・快かどうかを見極めます。

モノが使える、もったいないなどというモノ中心の「モノ軸」の考えではなく、いまの自分にとって必要か(要)、ふさわしいか(適)、心地よいか(快)の「自分軸」の判断で選び抜きます。

それでは適正数とはどれくらいでしょうか?

各家庭の人数や状況によって違うので具体的に数字を出すことはできませんが、家族の人数+1というのが一つの目安になります。

そのためには一つでさまざまな用途に使える「1器多用」の食器を選ぶことです。

その点、和食器は和・洋・中・エスニックなどどんな料理をのせても映えるのでおすすめです。

茶碗にアイスクリームを入れたり、和皿にパスタを盛って、箸で食べたりしてもいいでしょう。

また、柄や形が揃っていなくてもかえって楽しいと思うと、選び方に幅が広がります。

このほか保存容器もいつの間にか数が増えて困っているケースが多い傾向です。

やましたさんは中サイズを4個、小サイズを4個に絞り込んでいます。

ただ、保存容器は保存袋でも代用できることが多いので、場所を取らない保存袋を利用するのも良い方法です。

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カトラリーは大小を家族の人数+1で。もし来客があったら箸で代用しても良い。

スッキリしたキッチンで新年を!やましたひでこさんに教わる「食器の断捨離」 2304_P21_03.jpg箸はいつも使う最低限の数のほか、写真のようなシンプルな木の箸や、割り箸などが何膳かあれば来客にも対応できる。

調理スペースは料理が楽しくなる空間に

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シンクが「きれい」の象徴になるように。カランを磨き上げてピカピカにすればカンペキ。

調理スペースは清潔を保って、スムーズに調理が行われる場所であることが第一。

当然調理台の上は何も置かず、すっきりと美しいのが基本です。

まず空間を整えたら、さらにいつも楽しく料理できるように、毎日の習慣を変えていきましょう。

「汚れて不潔になりやすいふきんは断捨離し、何度も洗って使えるペーパータオルに替えました。これで食器を拭いた、調理台、シンク、ガス台を拭き、使い切ってから捨てるようにしています。スポンジは毎週新しいモノに交換。また、生ゴミもためないで、小さい袋に少ない単位で入れ、その都度捨てます。後回しにせず、こまめな家事を心がけています」

やましたさんはシンク磨きで一日を終えます。

水滴をペーパータオルで拭き取ってピカピカに。

こうしてショールームのように美しくなった空間では、料理が一層楽しくできるようになります。

「キッチンの片付け、掃除は単なる作業と考えないで。元気の出る気持ちよさが得られますよ」

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当然ながら調理のとき邪魔になるモノを置くのは厳禁。後始末をスムーズに循環させて、いつも清潔に。

取材・文/細川潤子 撮影/原田 崇

 

<教えてくれた人>

やましたひでこさん

断捨離(R)提唱者。一般財団法人断捨離(R)代表。ヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」に着想を得た「断捨離」を日常の片付けに落とし込み、提唱する。著作はアジア・欧州圏を含め、国内外累計700万部超のミリオンセラーを記録。

この記事は『毎日が発見』2023年4月号に掲載の情報です。
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