空間プロデューサーに聞く。「片付けられない人」の家の片付けは、物置、納戸、押し入れから始める!

d2b15e8cc2c6c643ed2026fc4ea50776.jpg美しい暮らしの空間プロデューサー
安東英子さんに聞く

今、「片付け」が、いつになく注目され、30代、40代の女性から火がつき、中高年の人たちをも巻き込んで話題となっている。片付けたい、きれいにしたい、と思っている人が数多くいるということだろう。
そこで、「美しい暮らしの空間プロデューサー」安東英子さんに片付けの極意を聞いた。

 

手元に置くのは「頭の中に入る量だけ」。「使わないもの」は処分

安東英子さんは5千軒以上の実績をもつ片付けのエキスパート。だからこそ多くの家庭の事情がわかる。

「今、通販で手軽に物が買えますよね。高齢者にとっては、それは寂しさを紛らわすためだったりするのです。ひとり暮らしの高齢者の中には一日中誰とも話さず過ごす人もいます。宅配便の人が来るのが楽しみだという人もいるんです」

同時に、捨てられずに何でもとっておくと自覚する読者も多いのではないだろうか。片付けを始めるときは、まず見えないところからと安東さんはいう。

「物置、押入れ、納戸、階段下収納、つまり見えないところ、そこには使わないものが入っています。よく使うものは見えるところにあるでしょう?
押入れからは何年も使わない物が出てくると思います。今使わない物はこれからも使わないんです」

片付けを進めていくと「こんなところにあったのか」というものも出てくることだろう。これに対し安東さんは、手元に置くのは「頭の中に入る量だけ」という。

「何をどこにしまったか覚えられる量だけ持つんです。年をとると『あれ、どこにやったかしら』ということが増えますよね。記憶の許容を超えるものは結局使われることもなくなります。だから最初から『頭の中に入る量だけ』にするんです」

また、同じようなものが大量に保管されている家庭が多いという。

「保冷剤、割り箸、プリンのカップなどが本当に大量に、しかも大切に保管されている家庭が少なくありません。例えば鉛筆100本、あるいはセロハンテープ10本、あるいは接着剤10個......一般家庭にこれだけの数が必要でしょうか」

捨てる、捨てないの選別方法も大切だ。自分に問いかけ「使わない」と答えたものは捨てる。問題は「使うかもしれない」と思ったときだ。

「使うかもしれないと思ったものは、時間が経っても使わないものです。ですから処分。でも、家庭の歴史を物語るものや家族の思い出の品のように『捨てたら二度と手に入らないもの』は、よく考えて捨てるか否かを決めることです」

 

片付け前fbadb2865432bd88f0fc77e5f8a1cb76-300x201.jpg

 

片付け後d2b15e8cc2c6c643ed2026fc4ea50776 (1).jpg

 

「子供の手伝い」はラッキーなこと!

さて、片付けは疲れる作業だということは、普段家事をしている方なら想像に難くないだろう。安東さんは、娘さんたちが片付けを手伝うと言ってくれたら、ラッキーなことだと思って受け入れてほしいという。

「私は片付けを巡って縁を切った親子を何組も見てきました。片付けを手伝うという子どもたちに『うるさい!』と言ったり、不要なものを捨てようと言うと『使うのよ!』と返したりする人は多いのです。でも『汚いからお婆ちゃんのお家には行きたくない』と言う孫だって少なからずいます。それで孫たちに会えなくなるのは残念なことではないでしょうか」

子どもたちは親がケガをせず健康でいられるように、快適に暮らせるように、そう思って片付けを提案するのだと安東さんはいう。

 

「片付けたい」と思ったら即実行!

「片付けはできるだけ早いうちにすることをお勧めします。体力が落ちてしまったら家族や業者に頼り切ることになり、みんなに迷惑をかけてしまう。家族の時間や労力、場合によってはお金を使うことになると認識するべきなんです」

片付けたいと思っている人は「今」することをお勧めする。

「私は、今では人を見ただけでその家がきれいかどうかわかるようになりました。家がきれいになった後は、本当に表情が明るくなります。家の中の動線が効率的に確保されると動くことも楽になり、体調がよくなったという方もいるんですよ」

安東さんはそう朗らかに語った。
片付けがひとり、あるいは夫婦の手に余るようなら、安東さんをはじめとするプロの片付けアドバイザーの協力を仰ぐのも一考だ。
自宅を片付け、心も体も清々しく、快適に過ごそうではないか。(老友新聞社)

 


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安東英子(あんどうえいこ)さん

一般社団法人日本美しい暮らしの空間プロデュース協会理事長。株式会社IN.THE.HOUSE代表取締役。

自宅に繰り返し施したリフォームと模様替えの成果が話題となり、マスコミに登場。以来、片付けから新築プランの提案、工務店コンサルトまで幅広く活躍。『運命を変える収納術!』(主婦と生活者)を始めとする著書や、雑誌連載、テレビ出演などで情報発信を続けている。代表取締役を務めるIN.THE.HOUSEでは、片付けで困っている方をサポートする『お片付けコース』を設けている。
問い合わせ先03・6315・4839

この記事は『日本老友新聞』に掲載の情報です。
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