整理収納に目覚め、収納用品を山ほど買い込み、家中をきれいに片付けたけれど、家事がラクになったかというと、そうでもない。そんな体験、身に覚えはありませんか?
整理整頓には、「ものを減らす」だけでなく、「手間を減らす」工夫をすることが大切です。
本書『大人のラク家事』で50代からの片づけ&整理整頓の工夫を学び、家事をラクにしてゆとりある暮らしを楽しみましょう! 今回は11回目です。
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前の記事「整理収納のためにまず収納用品を買うのはNG!/大人のラク家事(10)」はこちら。
40代はリセット適齢期
ものを減らして暮らしをリセットするには、適したタイミングがあると思います。たとえば、次の3つ。
(1)結婚や転勤、新築など住む場所が変わるとき
(2)フルタイム勤務から専業主婦に、あるいは専業主婦から仕事に復帰、退職など、ライフスタイルが変わったとき
(3)子育てが一段落、子どもの独立、夫婦ふたり暮らし、親との同居など、ライフステージの変化や、家族構成に変化があるとき
住む場所が変わる場合は、ものの整理ができるのですが、引っ越しの機会がないと、どうしても、ものは増えていきます。専業主婦から仕事に復帰したら、専業主婦時代の服や持ちものを整理する。子育てが一段落したら、子育て期に増えたものを整理する。そんなふうに、区切りごとにものを少なくしていくことが、心地よい暮らしを手に入れる秘訣だと思います。
暮らしとは生活習慣です。スッキリと片付いた暮らしをしてきた人は、歳を重ねてもスッキリ暮らしています。
けれども、あふれるものの中で暮らしてきた人は、歳を重ねるほど、ものに執着してしまう印象があります。たんすの上やテーブルの上にものが積み上げられ、床に山積みにされた新聞や古い本を手すり代わりにしているケースもよく見かけます。それがどんなに危険なことか伝えても、ものは減りません。やがて、ご家族が大変な苦労をして片付けることになります。
あなたは将来、ものに囲まれて暮らしますか。それともスッキリ暮らしますか。40 代からの選択と暮らしの習慣が、それを決めると思います。そのうちやろうと思っていると、5年、10年なんてあっという間。今から、始めましょう。
次の記事「片づけたあと、どんな暮らしがしたいのか」を思い描く/大人のラク家事(12)」はこちら。
撮影/原田 崇、原田圭介
ブログ「Rinのシンプルライフ」主宰。整理収納アドバイザー1級。居宅介護支援専門員。片づけ・DIY・北欧インテリアが大好きで、シンプルライフを心がけている。最終目標である「軽やかで自由な老後」を迎えるために、快適な生活に役立つ整理収納法を探っている。
(Rin/KADOKAWA)
発売後、たちまち重版! 大人のためのラク家事のノウハウを一挙公開します。片付けや整理整頓は、それが最終目的ではなく、家事をラクにすること&リフレッシュするための自分時間を持つための手段です。そこで「ものを減らす」だけではなく、「手間を減らす」工夫を徹底的に考えました。すると、これまで「当たり前」だと思い込んでいた習慣ですらやめることができ、ゆとりができました。人気ブロガーRinさんがこれまで実践してきた「ラク家事」をまとめた1冊。