作り置きやまとめ買い食材を「冷凍」しておく人は多いはず。でも、いざ解凍すると味が変わっていたり、そもそも解凍が面倒で食材が冷凍庫に眠ったままになっていたり...悩みは尽きませんよね。そこで今回は、長年冷凍食品を研究してきたニチレイフーズ直伝の冷凍をフル活用する神テク集『ニチレイフーズの広報さんに教わる 食材の冷凍、これが正解です!』(KADOKAWA)より、便利な「冷凍神テク」をご紹介。これを読めば、あなたも「冷凍」マスターになれるかも!?
※本記事は株式会社ニチレイフーズ監修の書籍『ニチレイフーズの広報さんに教わる 食材の冷凍、これが正解です!』から一部抜粋・編集しました。
【前回】肉をパックのまま冷凍するのはNG! ニチレイフーズの広報さんに教わる「肉の冷凍保存ルール」
鶏むね肉(保存1ヶ月)
「プラス調味料」冷凍で長持ちもおいしさも叶える
購入後すぐに冷凍して!
傷みやすい鶏むね肉は、購入後すぐに冷凍するのがベスト。おすすめは鶏むね肉に砂糖・
塩・こしょう・酒を合わせて冷凍する方法。保存性を高めながら肉質をやわらかくし、下
味も兼ねられて「一石三鳥」! 特に保湿性を高める砂糖は忘れないで。解凍後はさまざ
まな料理に使えるので、用途が決まっていない場合もぜひこちらの方法で。
「プラス調味料」冷凍の方法
1.水気を取り臭みを抑える
まず鶏むね肉の表面の水分をペーパータオルでしっかりと拭き取ることが臭みを抑える大事な工程。その後、鶏むね肉1枚に対して砂糖小さじ1/2、塩小さじ1/4、こしょう少々を表面にふる。
2.調味料をなじませる
冷凍用保存袋に入れ、鶏むね肉1枚に対して酒小さじ2を加え、袋の外側から手で軽く揉んで全体をなじませる。もしあれば、少量のまいたけのみじん切りを保存袋に入れると、たんぱく質分解酵素の働きでさらにやわらかくなる。その後、袋の口を閉じ、金属製のバットにのせて急速冷凍。
これで冷凍庫にイン!
解凍
グリルやソテーなどで食べる場合は冷蔵庫で約7~8時間解凍するか、電子レンジの解凍モー
ド、または保存袋の上から流水を当てて解凍し(保存袋を大きめのビニール袋に入れた状態で行うとベター)、必ず加熱調理する。また、保存袋から取り出し、凍ったままの鶏むね肉を沸騰した湯に加えて約20分ゆで、そのまま食べてもおいしい。
「下ゆで冷凍」なら解凍してすぐ食卓に
丸ごと冷凍
1.弱火で12分ゆでる
鶏むね肉( 1枚300~330g)あたりの材料は、水400ml、酒大さじ1、長ねぎ(青い部分)15cm、しょうがの薄切り3枚、顆粒鶏がらスープの素小さじ1/2。すべて鍋に入れて強火にかけ、沸騰したら弱火で約12分ゆでる。アクが浮いてきたら丁寧に取る。水からゆでると、ゆで汁にも鶏のだしがよく出る。
2.粗熱をとり冷凍する
これで冷凍庫にイン!
火を止め鍋に入れたまま約2時間室温に置いて粗熱をとる。冷めたら鶏むね肉を取り出して冷凍用保存袋に入れ、こしたゆで汁(約300ml)を袋に加える。できるだけ空気を抜いて袋
の口を閉じ、金属製のバットにのせて冷凍庫へ。
【Idea】肉をほぐして保存すると使いやすい
粗熱がとれた肉は手で細かく裂き、皮は包丁で細切りに。4等分程度(約55~60g)の小分けにしてラップに包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。ゆで汁も冷凍用保存容器に入れて冷凍。
解凍
丸ごと冷凍なら
冷蔵庫で半日程度置いて解凍。または冷凍用保存袋ごと耐熱ボウルにのせ電子レンジ(500W)で加熱して解凍。1~2分おきに様子を見ながら、ゆで汁が溶けて肉が取り出せるくらいまで解凍。スライスして汁物の具や、わさびじょうゆなどを合わせてそのままおかずにしても。ゆで汁は雑炊やスープなどにおすすめ。
ほぐして冷凍なら
冷蔵庫に3時間程度置き自然解凍、または電子レンジ(500W)で約30秒(55~60gの場合)加熱。ゆで汁は電子レンジ(500W)で約4分程度(300mlの場合)加熱すると氷が少し残る程度に解凍できる。肉は解凍後そのまま冷麺や冷やし中華の具に。ゆで汁はスープにする。