皮ごとおろしたしょうがにレモン汁と砂糖を加えた、万能調味料。いろいろなものに足して使うのに便利です。砂糖は味にそれほど影響はしないので、おろししょうがと同じ感覚でしょうがを使う料理に使えます。おろしただけよりも保存がきくのも便利。今回は、管理栄養士で料理研究家の村上祥子(むらかみ・さちこ)さんに「しょうがの健康効果としょうがの旨ダレレシピ」を教えてもらいました。
【前回】究極のしょうが焼きと牛のしぐれ煮が簡単に仕上がる! 管理栄養士村上祥子さんの「レモンしょうが」レシピ
しょうがの健康効果7
ジンゲロールとショウガオール
しょうがの皮に多く含まれるファイトケミカルの一種ジンゲロールを加熱すると、ショウガオールに変化します。ジンゲロールとショウガオールがさまざまな健康効果を発揮します。
血液サラサラ効果
ショウガオールは血小板の粘りを抑えて血液凝固を防ぎます。血栓ができにくくなるので、血液サラサラ効果が期待でき、脳梗塞や心筋梗塞、高血圧などの予防に働きかけます。
強い殺菌力
ショウガオールには強い殺菌力があり、ウイルスや細菌類、大腸菌やサルモネラ菌、黄色ブドウ球菌などの食中毒菌、カンジダや水虫などの真菌に対して抗菌作用が働きます。
冷え・むくみ解消
ショウガオールなどが血行を促進するため、体の隅々にまで酸素と栄養が運ばれます。体を温め、冷えやむくみが改善されます。
血管の若返り
ジンゲロールは胆汁の分泌を促進します。そのため血液中のコレステロールが低下し、血管の若返りを後押しします。
免疫力をアップ
ショウガオールは白血球の数を増やし、その働きを促進して免疫力を高めます。アスピリンの80%ほどの解熱作用があるともいわれています。
疲労回復
血管を拡張して血行を良くするので、体内のさまざまな管や腺組織を刺激して、発汗や去痰(痰を取り除く)を促し、また疲れから回復させます。
《しょうがの旨ダレ》
※全て冷蔵で1週間保存できる。
※保存期間は目安です。保存状態などにより異なる場合があります。
※保存容器は清潔で完全に乾いたものを利用してください。
しょうが甘しょうゆ風味
まぐろのぶつ切りにからめてレンチンすると角煮風に。刺身のしょうゆとしても美味。
大さじ1(15g)あたり22kcal/塩分0.9g
材料(85g分)と作り方
レモンしょうが...大さじ1
しょうゆ...大さじ2
みりん...大さじ3
耐熱ボウルに材料を合わせ、ふんわりとラップをかけ、電子レンジ600Wで1分加熱する。
しょうがじゃこオリーブオイル風味
生野菜のサラダやあえ物に、オールマイティーな旨ダレ
大さじ1(15g)あたり84kcal/塩分0.3g
材料(45g分)と作り方
レモンしょうが...大さじ1
ちりめんじゃこ...大さじ2
オリーブ油...大さじ2
耐熱ボウルに材料を入れて混ぜ、ラップはしないで電子レンジ600Wで1分加熱する。
しょうがみそ
肉や魚にぬって焼いたり、そのまま酒肴にしてもオススメ。
大さじ1(15g)あたり23kcal/塩分1.1g
材料(60g分)と作り方
レモンしょうが...大さじ1
みそ...大さじ2
酒...大さじ1
耐熱ボウルに材料を入れて混ぜ、ふんわりとラップをかけ、電子レンジ600Wで1分加熱する。
これさえあればしょうがの達人!
レモンしょうがの作り方
大さじ1あたり14kcal/塩分0g
材料(できあがり160g)
しょうが(皮付き)...100g
水...大さじ2
砂糖...30g
レモン汁...小さじ1
作り方
(1)しょうがは洗って水けを取り、汚れているところだけ皮を除き、おろし金でおろす。または、フードプロセッサーでおろす。
(2)ボウルにしょうが、水と砂糖、レモン汁を加える。
(3)よく混ぜる。
(4)瓶に詰め、ラップはせずに電子レンジ弱(100~200W)または解凍キーで30秒加熱する。
●冷蔵で1カ月保存できる。
※保存容器は電子レンジ対応の完全に乾いた清潔なものを使用する。
取材・文/石井美佐 撮影/スタジオCOM(中野正景)