静岡県熱海市在住の人気ガーデナー・水谷昭美さん。定期誌『毎日が発見』の連載「暮らしの晴れ間」から、季節を感じ、日々の暮らしをゆったりと楽しむ水谷さんの暮らしをご紹介します。今回は、「植物の芽吹きに力をもらう」をお届けします。
初秋に種をまいて育てた菜の花が満開になりました。眺めるだけでなく、若い茎葉を摘んで料理に使う楽しみも。
植物の芽吹きに力をもらう
庭がにぎやかになってきました。
高い枝の先で、待ってました!とばかりに勢いよく芽吹くもの。
そろそろいいですか?とでも言うように地際でひっそり顔を出すもの...。
淡い緑色をした新しい命の形はどれもみんな個性的で、エネルギーいっぱい。
その息吹が空気を震わせるように伝わってくるのです。
初々しい萌黄色の植物を集めて普段使いのグラスにいけました。葉っぱを開かんとしている枝は柏葉紫陽花。下向きに咲くベルのような花貝も母百合で、器の縁の白花は土佐水木。小さな葉を付けた細枝は黄金しもつけ。開け放った窓から吹いてくる春風にそよそよ揺れてすてきです。
背の高い木の枝先にも次々と新芽が。上はやさしい黄緑色の柿、下はジューンベリー。日を追うごとに姿を変えて成長していきます。
【3月の定番ランチ】
ふきみそのおにぎりと春キャベツのみそ汁
ふきみそのおにぎり
まずふきみそ作りから。ふきのとうは裏庭で朝採りしたもの。洗って粗めに刻み、フライパンにたっぷりのサラダ油を熱して炒め、みそ、少量のみりん、隠し味の昆布茶(粉末)を加えて煮詰めます。できたら、炊きたてのご飯で作ったおにぎりの具材に。
春キャベツのみそ汁
いつものみそ汁の具材に春キャベツ、新じゃがいも、にんじんを。歯ごたえを感じたいから大きめに切り、最後に風味付けのバターを落としてできあがり。
取材・文/飯田充代 撮影/斎藤大地