手指の痛みをやわらげる治療メソッド「10秒神経マッサージ」とは? 麻酔科医が解説

10秒神経マッサージ

5指の関節の両脇

関節は手や指の痛みにダイレクトに効く神経ポイントです。

痛む指そのものにマッサージを施すことで高い効果を発揮します。

マッサージをする位置は、痛い側の手指の第一関節か第二関節の両脇。

触ってゴリッと感じる箇所です。

親指か人差し指の爪を立て、関節から上下1cmの箇所を、片側ずつ縦方向に10秒間こすります。

こするときは指の腹ではなく爪を立てて行うこと。

爪の跡がつくくらいのイタ気持ちいい強さで刺激を与えるのがポイントです。

これを5指すべてに行ってください。

第一関節に痛みやしびれが出ている場合(へバーデン結節)は第一関節の両脇を、第二関節に痛みやしびれが出ている場合(ブシャール結節)は第二関節の両脇をマッサージします。

指全体に痛みなどを感じる場合は、第一・第二両方の関節を行いましょう。

関節と関節の間の柔らかい部分を刺激しても効果は得られません。

また、2本の指で関節をはさみ、両脇を同時にこすると爪を立てにくいので、必ず片側ずつ行いましょう。

How to
神経ポイントに爪を立てて、矢印の範囲を縦に強めにこする。関節の右側と左側を10秒間ずつ、親指から順番に5指すべてに行う。

神経ポイント

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指の第一関節、第二関節の両脇

手指の痛みをやわらげる治療メソッド「10秒神経マッサージ」とは? 麻酔科医が解説 P067_02.jpg手指の痛みをやわらげる治療メソッド「10秒神経マッサージ」とは? 麻酔科医が解説 P067_03.jpg

10秒神経マッサージ

人差し指の付け根

痛みやしびれが出ている手の人差し指の付け根を刺激するマッサージです。

皮膚から浅い部分を走る「橈骨神経浅枝」の神経ポイントを刺激することで、手の甲側の親指・人差し指・中指や親指の付け根の痛みを軽減します。

まず、痛みやしびれが出ている手の指を開き、人差し指と親指の骨が交わり、V字形になる地点を探します。

そのV字の付け根の人差し指の骨のキワに、反対の手の親指の爪を立てて指先方向に強めに押します。

ピリッとイタ気持ちいい場所が神経ポイントです。

この神経ポイントに親指の爪を縦にして当て、爪を立ててぐっと力を入れて上下1㎝の範囲で、10秒間グリグリ刺激を与えるように押します。

V字の付け根の奥に「合谷」というツボがありますが、神経ポイントとは別物。

このツボを押してもへバーデン結節に対する効果は得られません。

また、神経ポイントを押さえるときは、必ず写真のように親指側から親指の爪を縦に当てるようにしましょう。

親指と人差し指の股から手を入れると、合谷のツボに当たりやすくなるので注意してください。

神経ポイント

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人差し指の付け根の骨のキワ

How to
神経ポイントに親指の外側から反対の手を入れ、親指の爪を当てる。爪を立てて矢印の範囲を縦に10秒間、強めに刺激する。

手指の痛みをやわらげる治療メソッド「10秒神経マッサージ」とは? 麻酔科医が解説 P069_01.jpg

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※この記事は『全国から患者が集まる麻酔科医の へバーデン結節・手指の痛みの治し方』(富永喜代/KADOKAWA)からの抜粋です。

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