血流改善やストレス緩和など! 毎日飲めば健康増進効果が得られる「緑茶の効能」を解説!

新茶が出回るこの時期は、一年のなかでもっともおいしい緑茶がいただけるとき。そこで、おいしく味わういれ方のコツや、注目の健康効果をあらためて専門家に聞いてみました。今回は、料理研究家で管理栄養士の岩﨑啓子(いわさき・けいこ)さんに「緑茶の効能」についてお聞きしました。

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動脈硬化や認知症の予防、リラックス効果など多くのメリットがあります

渋味とうま味がバランスよく楽しめる緑茶は、さまざまな健康効果があることが知られています。

とくに注目を集めているのは、悪玉コレステロール値の改善。

「緑茶にはポリフェノールの一つであるカテキンが豊富に含まれ、食事とともに緑茶を飲むと血流を改善し、動脈硬化や高血圧を予防するといわれています。他にアレルギーを軽減したり、抗菌・抗ウイルス作用で風邪を予防。また、緑茶に含まれるテアニンは認知機能低下を予防するともいわれています」(管理栄養士の岩﨑啓子さん)

清々しい香りでリラックス効果を高めたり、ビタミンCなど栄養素の摂取にも役立つ緑茶。

日々の習慣にするだけで、自然と健康増進効果が得られます。

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抗酸化作用に優れ血行を良くします

緑茶に含まれるおもな健康成分のうち、代表的なものは以下の4つ。

とくに緑茶特有のカテキン、テアニンは、優れた抗酸化作用で心身をととのえてくれます。

血圧コントロールの効果も「カテキン」

茶葉に含まれる「ガレート型」のカテキンは、コレステロール吸収を抑制。内臓脂肪をつきにくくする効果もあり、血流をよくして高血圧や動脈硬化など血管トラブルのリスクを軽減します。花粉症の症状をやわらげる、抗アレルギーの効果も報告されています。

ストレス緩和でリラックス「テアニン」

緑茶のうま味成分のもと。神経細胞保護作用があるとされ、摂取すると脳がリラックス状態に。記憶力、学習力の向上、認知機能の低下予防なども期待されています。香り成分「青葉アルコール」も、気持ちを落ち着かせたり、ストレスを軽減する効果があります。

疲労感や眠気を払拭「カフェイン」

脳をすっきりと覚醒させ、滋養強壮に役立ちます。緑茶に含まれるテアニンには、カフェインの興奮作用を抑制する働きがあるため、コーヒーや紅茶より刺激は控えめ。ただし、不眠がちな人や刺激が気になる人は、午後3時以降の摂取は控えめにしましょう。

コラーゲンの生成に必須「ビタミンC」

お茶類のなかではビタミンCが多く、とくに玉露に豊富。煎茶も、茶葉ならレモン果汁の5倍近い量が摂取できます。食物繊維量も、干ししいたけと同程度。お茶では微量なミネラルも、茶葉なら豊富に含まれています。

監修・栄養計算/岩㟢啓子 取材・文/坂本典子、佐藤由香(シェルト*ゴ) 撮影/吉田篤史 イラスト/佐藤 繁

 

<教えてくれた人>

料理研究家・管理栄養士
岩﨑啓子(いわさき・けいこ)さん

書籍、雑誌、企業のメニュー開発などを中心に、手軽に作れて体に優しい家庭料理を提案するほか、健康・栄養指導にも携わる。『つくりおきできる お助けスープ(朝・昼・晩 不調知らず)』(家の光協会)など著書多数。

この記事は『毎日が発見』2022年5月号に掲載の情報です。
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