4月20日は「ジャムの日」。旬の名残のいちごを使ってジャムを作ってみませんか。「みりん」を使えば糖質が控えめになります。そこで今回は、管理栄養士で料理研究家の成澤文子(なりさわ・あやこ)さんに、みりんで作る「いちごジャム」とアレンジレシピを教えてもらいました。
みりんでジャムを作ると上品な甘さが楽しめる
果実を煮てジャムを作る際、砂糖を使わずみりんを使うと、思いもよらない効果がもたらされます。
「本みりんは砂糖に比べて血糖値の上昇が緩やかなので、健康が気になる方におすすめ。砂糖で作るよりも扱いやすく、短時間で作れるのも利点です。また、本みりんの甘味は砂糖に比べてブドウ糖やオリゴ糖などの多種類の糖類で構成されているので、まろやかで上品な甘さをお楽しみいただけます」(成澤さん)
発酵食品であるみりんを使ったいちごジャムで、健康にも優しい春の味覚を楽しんでみませんか。
「みりん」で作るとここがイイ!
- 砂糖で作るのに比べ、血糖値の上昇が緩やかになる
- 抗酸化作用があり、いちごの風味を保つ効果も
みりんに含まれるアルコールが蒸発する際に、果実の青臭さを消してくれるので、上品な味わいに仕上がるのもうれしい効果です。
ジャム作りには「本みりん」を選んで
もち米、米麴、酒を使って発酵させた「本みりん」は、多種類の糖類やうま味成分が含まれ、ジャム作りに最適。
みりんを使った「いちごジャム」の作り方
砂糖の糖質は100gあたり99.2g 。本みりんは100gあたり43.2gなので、砂糖の代わりにみりんを使うことで糖質を抑えることができます。
総エネルギー量341kcal/全体塩分相当量0
材料(作りやすい分量)
いちご...200g
本みりん...100ml
レモン汁...小さじ1
保存用の瓶は必ず煮沸消毒をしましょう。
作り方
(1)いちごは洗ってヘタを取り除き、4~6等分にカットする。小さいいちごは2等分でも。
(2)ホーロー鍋に(1)とみりんを入れて火にかけ、中火でアルコールを飛ばしながら煮詰める。
(3)5分ほど煮たらレモン汁を加えてよく混ぜ合わせ、弱火にし、とろりとするまで煮詰める。
(4)冷水にジャムを垂らし、広がらずに固まればできあがり。保存瓶に移し、冷蔵保存を。
※冷蔵庫で2週間保存可能
みりんで作る「いちごジャム」を使ったアレンジレシピ
≪アレンジレシピ1≫
いちごジャムスカッシュ
炭酸にいちごジャムの甘味が合わさりおいしい一杯に。炭酸水の代わりに牛乳や豆乳でも。
1人分113kcal/塩分0g
材料(1人分)
みりんで作ったいちごジャム...大さじ3
炭酸水...100ml
いちご(飾り用)...1個
氷...適量
作り方
(1)いちごジャムを小さなお皿に入れ、スプーンやフォークを使ってつぶす。
(2)グラスに氷と(1)を入れて炭酸水を注ぎ入れ、切れ目を入れたいちごをグラスのフチに飾る。
(3)ストローでかき混ぜながらいただく。
≪アレンジレシピ2≫
いちごジャムがけ甘酒プリン
飲む点滴と呼ばれる米麴甘酒で作ったプリンにいちごジャムを飾って、春を満喫。
1個分118kcal/塩分0.2g
材料(プリン型3個分)
みりんで作ったいちごジャム...大さじ2
粉ゼラチン...5g
水...大さじ1
(A)米麴甘酒...200ml
(A)牛乳...100ml
いちご(飾り用)...3個
作り方
(1)粉ゼラチンは水に振り入れ、軽く混ぜて5分置く。
(2)鍋に(A)を入れて中火にかけ、フツフツと小さな泡が出てきたら火からおろし、(1)を入れて混ぜ溶かす。
(3)プリン型に(2)を3等分して流し入れ、粗熱がとれたら冷蔵庫で2時間以上冷やし固める。
(4)型からはずした(3)を器に盛り、いちごジャムをまわしかけ、いちごを飾る。
取材・文/和栗 恵 撮影/米山典子 栄養計算/成澤文子