夫婦のこと、老親との関わり、子どもの成長、自身の体調の変化...50代はまだまだ悩みや迷いが多い年代ですよね。そんな50代こそ、大人の「ひとり時間」を充実させて自分らしく輝きませんか? 毎日が発見ネットの連載でもおなじみ、中道あんさんの著書『50代、もう一度「ひとり時間」』(三笠書房) より、「50代からの人生を心豊かに過ごすためのヒント」を連載形式でご紹介します。
家事を放棄してひとり飲み
「仕事帰りにひとり、一杯ひっかけて帰る」長年、主婦であった私の憧れでした。
ちょっと忙しかった日や、嫌なことがあった日には、「こんなとき、サクッと飲みに行けたら幸せだろうなぁ」と思うこともしばしば。
結婚をして、子どもができれば、ひとりの時間をゆっくり楽しむ機会はめっきり減ってしまいます。
ましてや主婦が、ひとりで飲みに行くなんて絶対に無理です。
加えて、私の若いころは、女性がひとりで飲みに行くことが今ほど一般的ではなかったので、結婚前もひとり飲みの経験はゼロ。
だから余計に憧れてしまったのかもしれません。
働いて独り立ちし、子どもも大きくなった今がチャンス!
仕事にも、おひとり様生活にも慣れたころ、50歳を過ぎてから、念願のひとり飲みデビューをしました。
ほろ苦いデビューを経て
お店は以前、友人と行ったイタリアンがおいしかったので、そこに決定。
ファッションにも気合いを入れて、いざ入店......したのはよかったのですが、なんだか居心地が悪い。
お洒落をして行くようなお店だとなかなかリラックスできなくて、ひとり飲み初心者には不向きだったようです。
結局、小一時間ほどでお店を出てしまい、ちょっと消化不良なひとり飲みデビューとなりました。
でも、一度体験してしまえば、怖いものはありません。
最初の教訓を生かして、もっと肩肘張らずに飲めるお店をチョイスし、その後も、休日のランチや仕事帰りにひとり飲みを楽しんでいます。
はじめて仕事帰りにふらっと立ち寄ったのは、焼き鳥屋さん。
焼き鳥は、いろいろな種類を、自分が食べられる量だけ注文できるから、おひとり様にぴったりなのです。
とにかく、家事から解放されて、自分が本当に食べたいもの、飲みたいお酒を堪能できるのがひとり飲みの醍醐味です。
まわりはあなたのことを見ていない
私がひとり飲みの話をすると、友だちからも、ブログの読者からも、「すごい!」と驚かれて、いろいろと聞かれます。
よく聞かれるのが「どんな店に行けばいいか」という質問。
ファミレスやセルフ式のカフェ以外は、ひとりで入れないという人も多いようです。
私は「ひとり飲みの達人」ではありませんが、経験者としてアドバイスすると、まずは行ったことのあるお店を選ぶほうが入りやすいでしょう。
家族や友人と何度か行ったことがある店なら、雰囲気やメニュー内容もわかっているから安心です。
店員さんと顔なじみなら、なおよいでしょう。
それから「人の目が気になる」という意見もよく聞きます。
たいてい、自分が気にしているほど、周囲の人はこちらを気にかけていないもの。
自分がまわりを気にしないことだと思います。
たとえば、窓際の席を選んで外の風景を見ながら楽しむとか、読書をしたりスマホでSNSをチェックしたり、何か別のことに集中すれば、まわりの目もあまり気にならなくなりますよ。
なにはともあれ、これだけ反響が多いということは、みんな「ひとり飲み」に興味があるってことですよね。
自分に合う店さえ見つかれば、楽しめると思うので、ぜひチャレンジしてみてください。
それでも「やっぱり向いていない」と思えば、もうやらなければいいことですし......。
話のネタとして、気楽に試してみるとよいのではないでしょうか。
アラフィフブロガーの、大人の「ひとり時間」を楽しむ心豊かな暮らしが綴られた一冊