◎セスキ炭酸ソーダ
手強い油汚れに。重曹よりアルカリ度が高いので、洗浄力抜群です
セスキ炭酸ソーダも、重曹同様、弱アルカリ性。重曹よりアルカリ度が高いので、落ちにくい酸性の汚れ落としにもってこいです。成分は、重曹と炭酸ナトリウムが半量ずつ混ざったもの。洗浄力があり、古く固まった油や皮脂、たんぱく質の血液などにも力を発揮します。それでも落ちない酸性の汚れには、さらにアルカリ度が高いのが過酸化ナトリウムを使うといいでしょう。
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洗剤を用意:セスキ炭酸ソーダ(pH10)
-洗剤液を作る場合
水に粉末のセスキ炭酸ソーダを溶かす(水1カップ:セスキ炭酸ソーダ小さじ1/2)。
●保存期間
作ったセスキ炭酸ソーダ水は1日
例えば、こんな汚れに!
■油がこびりついた換気扇
シンクにためた水にセスキ炭酸ソーダを大さじ1程度溶かし、しばらく漬け置きして汚れを浮かしてから、スポンジなどでこすって汚れを落とします。掃除のあとは水拭きをして、アルカリ度を中和させましょう。
■べたべたのコンロ
セスキ炭酸ソーダ水で雑巾を絞って、拭き掃除をします。落ちにくいときはセスキ炭酸ソーダ水で濡らしたキッチンペーパーでパックをしてしばらく置き、汚れを浮かしてから拭くといいでしょう。細かい粒子のメラミンスポンジでこするのも有効です。
■長いこと放置していたグリル
キッチンペーパーで焼き網をパックし、セスキ炭酸ソーダ水をふりかけ、さらに湯を全体にかけて濡らします。しばらく置いて汚れが浮いたら、スポンジでこすりましょう。掃除の後は全体の水洗いを。
■電子レンジの中
セスキ炭酸ソーダ水を含ませた雑巾をレンジの中に入れ、40~50秒加熱(500W)。手で触れられるくらい冷めたら、その雑巾で汚れを拭き取ります。雑巾は、布製よりも、細かい化学繊維で織られた汚れ落ちのいい化学雑巾がおすすめです。
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取材・文/飯田充代 撮影/木下大造
本橋ひろえ(もとはし・ひろえ)先生
ナチュラルクリーニング講師。自身がアトピー性皮膚炎だったことから主婦の目線で洗剤を研究。全国で講座を開催。著書に『ナチュラル洗剤で安楽早 ラクチンおそうじ虎の巻』(ディスカヴァー・トウエンティワン)がある。