チョコレートは"神の食べ物"が語源となっており、中世のヨーロッパでは、薬として使われていたそう。
日本ポリフェノール学会理事長の板倉弘重先生に、ほっと一息つけるドリンクや、お友達へのちょっとした手土産にもなりそうなブラウニーなど、簡単かつ健康効果の高いチョコレートレシピをお聞きしました。
がんや動脈硬化の抑制など健康効果は数知れず!
チョコレートに含まれる成分「カカオマス」には、抗酸化力の高いポリフェノールがたくさん含まれており、その量は緑茶の8倍、赤ワインの2倍以上といわれます。
「チョコレートはコレステロール値を下げたり、コレステロールの体内への沈着を防ぐほか、がん(特に胃がん)発生の抑制、アレルギーの抑制、ストレスの軽減、記語力を高める、虫歯を防ぐことなどが実証されています。
近年では、高血圧の改善や血管年齢の若返り、整腸作用や便秘解消、腸内の善玉菌増加などの効能を裏付ける研究結果も次々と発表されました」とは、板倉先生。
まさに神の食べ物!
しかし、体に良いからといって、食べ過ぎてはいけません。
「オススメは1日2回。一度に大量に食べると血糖値が上がってしまうし、ちょこちょこ食べても、結果的に食べ過ぎる恐れがあります。朝晩の食後のデザート感覚で、1日合計25gを目安に味わうのが良いでしょう。また、できるだけカカオマスが多く入ったチョコレートを摂ると効果が上がります。カカオ70%以上や、ビターチョコレートなどがオススメですね。調理をする際は、チョコレートではなくココアを使うのも手です」
チョコレートにシナモンをプラス
『ホットチョコレートドリンク』
シナモンには血糖値低下作用があるので、甘いチョコレートと一緒に摂取すれば血糖値が調節できます。
材料(カップ約5杯分)
A
ココア...大さじ1
はちみつ...大さじ1
水...大さじ3
豆乳...大さじ5
塩...ひとつまみ
シナモン...ひとつまみ
作り方
①鍋にAを入れて火にかけ、滑らかになるまで混ぜる。
②豆乳と塩とシナモンを入れて混ぜ、とろみが出れば完成。
ココアにはちみつをプラス
『はちみつ生チョコ』
砂糖過多にさせないためには、甘味をはちみつに変更するのがオススメです。
甘過ぎない大人の味に仕上がります。
材料(9カケ分)
A
純ココア...大さじ7
はちみつ大さじ3
お湯・・・大さじ5
純ココア...約大さじ4(まぶす分)
作り方
①Aを全てボウルに入れ、1分混ぜる。ラップにくるみ、冷蔵庫で約2時間冷やす。
②冷蔵庫から取り出しラップをはがし、9等分に切る。
③純ココアをまぶす。
チョコレートにアーモンドをプラス
『アーモンドブラウニー』
アーモンドにはビタミンEや食物繊維が多く、
オレイン酸も豊富なのでチョコレートと合わせて食べれば栄養価がアップします。
材料(8号カップ約7個分)
アーモンド...20g
ビターチョコレート...20g
バター...50g
卵...2個
グラニュー糖...40g
A
薄力粉・・・50g
ベーキングパウダー...小さじ1
①鍋にアーモンドを入れて空炒りする。
②ボウルにチョコレート、バターを入れて湯せんで溶かす。
③②とは違うボウルに卵、グラニュー糖を入れて、泡立て器で混ぜる。
④③に②、と①、Aを加え混ぜる。カップに流し入れ、180℃のオーブンで12分焼く。
取材・文/荒井さやか 撮影/野口弾 写真/PIXTA