仕事や大事な場面で「こんなはずでは...」と思うこと、ありますよね? でも、それは能力の問題ではなく、「メンタル力の低下」が原因かもしれません。そこで、作家の中谷彰宏さんの著書『「イライラしてるな」と思ったとき読む本』(あさ出版)から、ピンチでも動じないメンタルが身に付くアドバイスを連載形式でお届けします。
追い込みすぎると、続かなくなる
得意先や関連協力機関と話をする時に、議論で打ちのめしてしまったら、あとの契約が続かなくなります。
議論はしてもいいですが、打ちのめしてはいけません。
議論では負けて、そのかわり契約をもらいます。
「議論に負けて契約をとる」「長いおつき合いをしていく」という、もう1段上のことを考えていきます。
部下が失敗した時に、叩きつぶすことは簡単です。
逃げ道はわかっているので、逃げ道を全部遮断すればいいのです。
その部下は再起不能になります。
逃げ道を1本つくって許してあげると、部下は上司をリスペクトするようになります。
「改心して頑張ろう」という気持ちになるのです。
逃げ道をつぶそうと思えば、いくらでもつぶせます。
追い込みすぎてしまうのです。
恋愛で言うと、男はウソがむちゃくちゃヘタです。
追い込んでいったら、つじつまが合わなくなります。
本来は、相手のことが好きだから怒っているのです。
ウソを追い込むことで、結果、別れるというお互いにハッピーでないことになります。
うまくそこで逃がしていくことで、相手に反省させて、関係が継続していきます。
完全に逃げ道をつぶして打ちのめすと、反省しないで放棄するようになります。
部下も恋人も、逃げ道をつくってもらえるから反省できるのです。
完膚なきまで追い詰めて、「反論があったら言ってみろ」と言うと、部下は反省しなくなって「もう辞めます」という話になります。
本来、相手をクビにするために言っているのではありません。
相手に改善してもらいたい、反省してもらいたい、成長してもらいたいからやっているのです。
ウソを暴いて追い詰めていくのが趣味の女性は、長続きしません。
これはメンタル的にはレベルの低い戦いです。
もう1段超えたところに行ったほうがいいのです。
二またで「彼女A」と「彼女B」がいたら、最後に選ばれるのは知らん顔しているほうです。
追い詰めたほうが関係を切られていくのです。
【イライラがすっきりする方法】言いわけを、させてあげる。
一喜一憂しない
切りかえられない人は、一喜一憂します。
勝てば大喜びで、負ければへこみまくりです。
チーム戦では、こういう人は一番迷惑です。
勝った負けたで一喜一憂する人は気分屋になります。
メンタル力のある人は、一喜一憂しません。
流れの中で物事を見ているからです。
1つの勝負の勝った負けたよりも、運気はもっと大きな川の流れです。
小さい枝葉の問題ではなく、根っこの大きい問題です。
大きい流れの中で物事を見ることができれば、気分屋にはならないのです。
恋愛でも、気持ちのアップダウンの激しい人とつきあうのは、きついです。
はしゃいでいたかと思うと、ストーンと落ちて、「もうあなたとは終わりです」と言うのです。
何があったんだと思います。
これが最も続きにくいパターンです。
株式でも、実態よりアップダウンが激しい株式は安定しません。
それは結局、運気で物事を見ていないのです。
形の上ではアップダウンは激しくなります。
運気はもっとなだらかです。
株の上がり下がりの実際の売値の線よりも、上がっていく線と下がっていく線はもっと内側を通っています。
それと同じです。
実質の勝ち負けや点数よりも、中を流れている運気の線を見ていくと、一喜一憂しなくなります。
結果として、運気の線が上がっていくのです。
一喜一憂すると、メンタル力の運気の線は下がります。
結果に引っ張られないことが大切なのです。
【イライラがすっきりする方法】長期戦で、考えよう。
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