【雑学】ラーメンの器に描かれた図柄の「正体」と「歴史」

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『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』 (多湖 輝/KADOKAWA)第8回【全10回】

子どもを持つ親たちだけでなく、おじいちゃんやおばあちゃんにもぜひ読んでほしい「教養系雑学」。本書『頭のいい子が育つ!子どもに話したい雑学』(KADOKAWA)は、子どもに今すぐ話したい、なるほど「知識」が満載の1冊です。子どもが「へー!」と興味を持つような、面白くてためになる知識が、教科別にわかりやすくまとめて掲載されています。ここで得た新しい知識は、孫との会話の「隠しネタ」になるはず! 今回はこの本の中から、子どもが思わず「すご~い!」と言ってしまう、おもしろ知識や生活の知恵をご紹介します。

※本記事は多湖 輝監修の書籍『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』から一部抜粋・編集しました。

ラーメンのどんぶりに描かれた模様の正体

ラーメンのどんぶりの縁には、角張った渦巻きを二つつなげたような模様が描かれている。見ただけでラーメンが食べたくなるほど中華ムードをかもし出しているあの模様は、稲妻をデザイン化した「雷文(らいもん)」だ。

雷文の歴史は古く、紀元前1500年頃の古代王朝・殷(いん)の時代にまでさかのぼる。殷の遺跡から出土した青銅器に、早くも雷文が見られる。古代中国の人々は、雷を天の意思を表すものと崇め怖れた。雷文は、高貴な人だけが用いる模様だった。

これが日本の庶民の食べ物であるラーメンのどんぶりに描かれるようになったのは、大正時代のこと。中国の食器を日本に輸入したイギリス商人が、『中国っぽさ』をアピールするために、この模様を入れたのだという。

ラーメンの器に描かれたほかの図柄にもそれぞれ意味がある。「龍」は古くから天帝の使者としてあがめられた空想の動物で、かつては皇帝以外が使ってはいけない紋章。「鳳凰」は幸運を招くとされる空想上の鳥で、古代中国においてもっとも高貴とされた。「喜」の文字が二つ並んだ「双喜文(そうきもん)」は、新郎新婦が並び喜んでいる姿を図案化したものだ。

 
※本記事は多湖 輝監修の書籍『頭のいい子が育つ! 子どもに話したい雑学』から一部抜粋・編集しました。
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