6月から9月が旬のなす。旬の時期はお安く売られていることも多く、実の柔らかさやみずみずしさも格別です。なすは調理方法によって食感や味が変わるため、いろいろなレシピを知っておくと日々の食事にとっても役立つ食材です。
また、なすには粘膜や皮膚、目の健康や免疫機能の強化につながるβ-カロテン、骨粗鬆症の予防が期待できるビタミンKなどが豊富に含まれていて、暑いこれからの時期の体調管理にも一役買ってくれます。
『3分クッキング』7月号の巻頭特集は、「毎日食べても飽きない!なすのおかず34」。その中でもふと目に留まったのが、卵黄と一緒に並んだ「なすの月見つくね」。こってりしがちな揚げ物も、水分量の多いなすならさっぱりと食べられるはず!しかもなすに含まれる栄養には脂溶性のものが多く、油で調理することで吸収率がアップします。まさに一石二鳥!ということで、早速作ってみることにしました。
黄身をからめてまろやかに
「なすの月見つくね」
材料(2人分)
なす......3個(300g)
(片栗粉適量)
合わせ調味料
しょうゆ、みりん......各大さじ1と1/2
片栗粉......小さじ1/4
肉だね
鶏ひき肉......200g
おろししょうが......1かけ分
酒......大さじ 1
片栗粉......大さじ1/2
塩......小さじ1/4
卵黄......2個分
●油
作り方
1 なすはヘタのまわりにぐるりと切り目を入れてガクを除き、縦半分に切る。厚みが半分になるように、尻側からヘタの下2㎝くらいまで切り込みを入れ、切れ込みの内側に片栗粉を薄くまぶす。合わせ調味料の材料は混ぜる。
2 ボウルに肉だねの材料を入れ、粘りが出るまで練り混ぜる。1/6量ずつ軽く俵形にまとめ、なすの切れ込みにはさんで形を整える。
3 フライパンに油大さじ1を熱し、なすの皮目を上にして入れる。2分ほど焼いて返し、フライパンの縁から水大さじ4をまわし入れ、ふたをして弱火で6分ほど蒸し焼きにする。
4 余分な脂をふきとり、合わせ調味料を加えて強めの中火にし、照りよくからめる。器に盛り、卵黄を添える。
◇◇◇
鶏ひき肉の持つコクやうまみを厚切りのなすがしっかり吸収し、ぎゅっと閉じ込めてくれるため、食べた瞬間ジュワッと絶品出汁があふれ出します。なすはとろりと甘く、つくね部分はしっかりとした食べ応えがあって、一品で二品食べているくらいの満足感! 甘辛い味つけが全体の味を引き締めてくれるので、ごはんのおかずにもぴったりです。卵黄を絡めて味変することで二種類の味が楽しめるのも嬉しいポイント!
大きく切ったなすと卵黄で見た目のインパクトも狙えるので、献立のちょっとしたマンネリ解消にも繋がりそうですね。なすが旬のうちに、ぜひともこの「なすの月見つくね」を味わってみてください。
調理・文/月乃雫


