女性が1日のうち家事にかける時間は2時間24分と言われます。30年間だと...なんと2万6280時間(丸3年間)にも及ぶんです。そんな家事を賢く手放してみませんか? 知的家事プロデューサーの本間朝子さんは、コスパのよい「AI家電」や「家事代行サービス」などを、賢く利用することを提案しています。アラフィフ世代にもぜひ知ってほしい「家事を積極的に手放す」方法を、本間さんの著書『ゼロ家事』(大和書房)より連載形式でお届けします。
仕事を持ち、家事もこなす毎日、本当にお疲れさまです。
やってもやっても終わりのない家事に疲れて、少しでもラクにならないか......、少しでも自分の時間が持てるようにならないか......、そんな気持ちでこの記事を読んでくださったことと思います。
最初にお伝えします。
あなたの隣には「ゼロ家事生活」が待っています。
1997年に専業主婦世帯と共働き世帯の数が逆転し、女性を取り巻く環境は大きく変わりました。2014年には政府が「すべての女性が輝く社会づくり」を掲げ、つまり女性が仕事を持つことを推進し始めました。
2017年の国民生活基礎調査では、「18歳未満の子がいる世帯における働く母親の割合が初めて7割を超えた」と厚生労働省が発表しています。
その流れに合わせるように、ここ数年、家事を助ける商品やサービスは驚くほどの進化を遂げています。世の中は、働く女性をどんどん助けようという方向に、あなたの想像を超えるスピードで変わっているのです。
しかし、仕事と家事の両立で1日があっという間に終わってしまう忙しい人ほど、最新の家事情報を得ることができず、家事に対する価値観ややり方がアップデートされていません。
家事負担を少しでも軽くしないと、疲れてストレスが溜まる一方......、輝くどころの話ではありません。「家事」とは、多種多様な作業の集合体です。
本書は、家事の価値観、やり方を「ゼロベース」で考え直し、最新の家電やサービスなどをうまく取り入れて、自分でやらなくていい家事は「ゼロ」にする、または「ゼロ」に近づける、そんな「ゼロ家事」の具体策をまとめました。
私は家事プロデューサーとして、テレビや雑誌、セミナーなどを通し、家事を効率化するメソッド「知的家事」を多くの女性に提案しています。私の肩書きを聞くと、家事が好きで得意な人という印象を持たれることが多いのですが、実は家事が大の苦手。
以前は、仕事と家事の両立が大変で、ヘトヘトの毎日でした。仕事だけでも疲れているのに、たくさんの家事に振り回され、「なんとかしたい!」という一心から、家事の時間が少しでも短くなるよう工夫を重ねた経験を人に伝え始めたのがこの仕事の原点です。
そして、「家事は何のためにやるのか」「なぜそのやり方をしているのか」を見つめ、家事の常識をゼロベースで変えていくうちに、今ではゼロになっている家事がたくさんあります。家事に追われるストレスから解放され、仕事を持ちながら自分らしい毎日を送れるようになっています。
さあ、私と一緒に「ゼロ家事」への道を進みませんか?
ゼロ家事生活を取り入れれば、疲れてため息をつくこともありません。家族との笑顔の時間が増え、自分だけの時間も持てるようになります。
もう、すぐ近くに、あなたらしい毎日が待っているのです。
5章に渡って「AI家電」や「家事代行サービス」、「家事をラクにするテクニック」など、実践的な提案が並ぶ「人生のコストパフォーマンスを上げる」ための一冊です。