毎日の料理を「苦痛」に感じる人は必読!料理レシピ本大賞2019エッセイ賞受賞者が教える「苦痛の正体」

「今日のごはん、作りたくない...」と思ったことありませんか?料理レシピ本大賞2019「エッセイ賞」受賞で話題の書籍『料理が苦痛だ』(自由国民社)から、著者・本多理恵子さんが気づいた「苦痛の正体」を連載形式でお届けします。今夜のごはんを作る前に、まずは料理の「呪縛」を探ってみませんか?

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「時間があるからできるはず」の呪縛

「主婦なら時間があるんだから、ちゃんと作って当然」

世の主婦(主夫)が苦痛に感じる一番のポイントはコレだと思っている。

時間はあったとしても、できないものはできない。

「時間はたっぷりあるでしょ」「それがあなたの仕事でしょ」という呪縛。そして他人から言われるよりも、実は自分が一番思っていること。自分で自分を追い込みながら私たちは日々生活している。家事は24時間、365日休みなし!と言ってもたしかに時間はあるし、本当にやろうと思えば、いかようにでも作り出せる。

けれど、時間の使い方や効率は人それぞれだ。

息子が小学校の時、PTAの役員決めの話を思い出す。誰も名乗りを上げず、みんながうつむく沈黙の時。しかたなく先生が一人ずつ「お役を引き受けてもらえないか?」と事情を聴き始めた。そこである一人の母親が言い放った。「忙しくて無理です。うちは旦那が花粉症なので」

私の中に衝撃が走った。旦那が花粉症であるということと、彼女が忙しいことが一体何のつながりがあるのだろうか?そして思った。忙しい、忙しくないはその人次第。

実際私も気持ちがいっぱいになって「ああ、信じられないほど今週は忙しい」と絶望を感じる時がある。けれどそんな時はやることを書き出して、まずはできることから手を付けてみる。

小さなこと、例えば「新聞を回収に出す」というようなことでも、できたことから赤ペンで消していく達成感よ!そして不思議と、こまごまと書き出して簡単なもの、早く片付きそうなものから手を付けた日はとても効率よく動ける。けれど、仕事の全部が全部・毎日が全てそんな風にはいかない。だからあえて言いたい。

時間はあってもできないものはできないし、仕事だと思ってもどうしてもできない時だってある。理由はない。どこを探してもやる気は見当たらない。

そもそも時間とやる気があっても結果を出せないことはたくさんある。仕事のノルマしかり、テスト勉強しかり。たっぷりの時間とやる気があってもノルマは達成できるだろうか?テストで高得点が取れるだろうか?まして主婦業は「孤独な仕事」。ちょっとした愚痴を聞いてガス抜きしてくれる相手もいなければ、有休もなければ早退もできない。もちろん主婦の学校も参考書もない。

ドツボにはまる「孤独な仕事」。だから自分の不調は自分でキャッチして早めに対応をとるべし。......そう。胸を張っていい。

「今日はやる気がありません」

毎日の料理を「苦痛」に感じる人は必読!料理レシピ本大賞2019エッセイ賞受賞者が教える「苦痛の正体」 027-syoei.jpg著者自身の背景から始まり、3ステップで実現できる苦痛を減らす方法や、「蒸す」「焼く」「煮る」だけで完成する11の苦痛軽減レシピが、5章にわたってまとめられています

 

本多理恵子(ほんだ・りえこ)

Cafe Riettaオーナー。資格・経験ゼロ、料理嫌いでありながら自宅カフェを開業。併行して始めた「お気軽料理サロン」は現在まで参加人数のべ1万1000人超え。野菜ソムリエ。オリーブオイルソムリエ。ホームパーティースタイリスト。

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『料理が苦痛だ』

(本多理恵子/自由国民社)

料理レシピ本大賞2019「エッセイ賞」受賞!家族のため、パートナーのために、毎日きちんと食事を作リ続けなきゃ――。そんな“正しい思い”に疲弊しているすべての人に贈る、あなたのための救済本。鎌倉で人気の「作らない料理教室」を主宰するカフェオーナーが教える脱出法は、「分かる分かる!」「首が折れるほどの共感の連続!」と読者から多くの声を集める。人には言えなかった“苦痛”からきっとあなたも救われます!

※この記事は『料理が苦痛だ』(本多理恵子/自由国民社)からの抜粋です。

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