休日を有意義に過ごすと、仕事が効率化できるって知ってますか?大富豪を相手に執事サービスを提供してきた新井直之さんが言うには、世界の成功者たちは休み方が全く違うそうです。そこで、新井さんの著書『超一流、二流、三流の休み方』(あさ出版)から、成功者たちが実践する「疲れないためのコツ」を連載形式でお届け。休み方を見直せば、人生を底上げできるかもしれません。
スケジュール帳
三流 アポイントの予定を書く
二流 自分の仕事の予定を書く
超一流 その日の休憩の予定を書く
「休むときは計画的に」というのが、仕事のパフォーマンスを上げる鉄則です。超一流は一日の行動においても、仕事の予定が決まる前にあらかじめ休む時間を決めてしまいます。休みを計画的に取ることが仕事のパフォーマンスを上げる秘訣だとわかっているからです。
しかし、三流は「14時 Aさんと打ち合わせ」「19時 職場の親睦会」などと、スケジュール帳に相手とのアポイントの予定だけを書き込みます。
基本的に相手を優先するので「この時間、空いている?」と訊かれると無条件でそこに予定を入れてしまうのです。ただし、このままだと一人で集中すべき時間やリフレッシュする時間が圧迫されてしまいます。
一方、仕事ができる方は、「相手との予定」だけでなく「自分の予定」も書き込みます。この手の方は、予定がないと不安で、スケジュール帳が真っ白になるのを怖がり、ついスケジュールを詰め込んでしまいます。ですが、こんな方のスケジュール帳は二流です。
自分でスケジュールを管理しているつもりでも、詰め込んだ結果、休みが後回しとなり、仕事のパフォーマンスを下げてしまうことになるからです。
超一流のスケジュール帳には、一日のスケジュールにおいても、小休止レベルの休憩が書き込んであります。
前にも述べた通り、人間の集中力が持続する時間は非常に短く、もっとも集中した状態では50~90分と言われています。したがって4時間、5時間と仕事を続けていると、どうしてもパフォーマンスが落ちてしまいます。それゆえ、どこかで無理にでも休憩を入れる必要があるのです。
スケジュール帳に休みを記入することで、「この日に休みを入れるから、それまでは仕事の量を増やそう」と客観的な視点で自らの予定をコントロールできます。過労によるパフォーマンスの低下を、未然に防げるのです。
あらかじめ定期的な休みを記入しておくのも、超一流によく見られます。たとえば、水曜日には絶対に人と会わないという方がいます。丸一日アポイントを入れずに、仕事に一人で没頭する時間をつくるのです。また、連続したアポイントを絶対に入れない方もいます。午後、人に会ったら、その合間にはブレイクを入れるように秘書に指定するのです。
表立って「休む」と公表しにくい方は、会社の共有スケジューラーなどの書き込みを工夫するのも有効です。旅行を「出張」と記入する、休憩や休日を「準備」と書き換えるようなことは、私も実践しています。余計な詮索をされにくくなり、堂々と休めるようになります。
スケジュール帳を使って休みを「可視化」すれば、バランスよく休めるようになります。超一流は、仕事と休みのバランスを可視化しているのです。
自分が最も高いパフォーマンスが出せるようにスケジュールを調整する。超一流のスケジュール帳は、そのためにあるのです。
――休みは可視化して把握せよ
休み方や体調管理方法など、46の項目で大富豪と呼ばれる人生の成功者と二流、三流を比較検証しています