休日を有意義に過ごすと、仕事が効率化できるって知ってますか?大富豪を相手に執事サービスを提供してきた新井直之さんが言うには、世界の成功者たちは休み方が全く違うそうです。そこで、新井さんの著書『超一流、二流、三流の休み方』(あさ出版)から、成功者たちが実践する「疲れないためのコツ」を連載形式でお届け。休み方を見直せば、人生を底上げできるかもしれません。
休暇の取り方
三流 カレンダー通りに休む
二流 仕事の進捗に合わせて休む
超一流 自分が休みたい日に休む
欧米では、誰もが当たり前に長期休暇を取ります。フランスの8月はバカンスシーズンで、4~5週間にもわたって皆が思い思いの休暇を楽しんでいます。
一方、日本では、これほどしっかりと休暇を取っている人を見かけません。祝祭日の日数でいうと、フランスより日本のほうがずっと多いのに、働き過ぎが社会問題になっているくらいです。やはり日本人は休み下手なのかもしれません。
ところが、休み下手の日本人のなかにも、きちんと休暇を取っている人がいます。「なかなか休めない」という人は、そもそも休みの取り方が間違っている可能性があるのです。
もっとも簡単な休みの取り方は、カレンダー通りに休むことです。ただし、仕事が忙しいと、休日返上で働かなければなりません。せっかく休暇を取ったのに、思うように休めず、自分自身の負担も増えてしまうのであれば、その休み方は三流と言わざるを得ないでしょう。
なかには、仕事の進捗に合わせて休暇の予定を立てる人もいます。「このプロジェクトが7月末に終わるから、夏休みは8月第1週に取ろう」という予定の立て方です。実際、仕事ができる人ほど、新しい業務を任されて忙しいもの。「仕事が優先、休暇は後回し」になってしまうのもわかります。
しかし、これは休み方としては二流です。仕事が予定通りに進めばいいですが、物事はたいてい予定より遅れるもの。仕事優先でいる限り、休めません。長い目で見れば、心身に疲れがたまり、パフォーマンスが落ちていきます。では、どうすれば休めるのか。超一流は、休暇を優先します。自分が休みたい日を決め、それに合わせて仕事を調整するのです。
私のお客様にも、8月15~31日はハワイで過ごすと決めている方がいます。年間スケジュールに休暇の予定をあらかじめ組み込んでしまうのです。すると、休暇を前提に仕事の予定を組むので、仕事に振り回されることはありません。
なぜ超一流は、休暇を優先するのでしょうか。それは「休暇=仕事のため」と考えているから。最高のパフォーマンスを発揮するために、カラダを休めたり、リフレッシュしたりしているのです。
アスリートが「休むのも仕事」と考えるのと似ています。試合の翌日は休養にあて、ひたすら体力の回復に努める。次の試合に向けて調子を整えていく。休暇を取るのも、心身のコンディショニングの一環です。
あくまでも自分のペースに合わせて、仕事も休暇も、主体的にコントロールしていくことが大切なのです。
会社勤めの方は、自分の都合で休暇を取ることが難しいでしょう。ただし、「休暇=仕事のため」と意識できれば、休暇を自分がコントロールするという姿勢ができ、どなたにとっても参考になるのではないでしょうか。「休暇=仕事から逃れる機会」と考えていた方は、まず意識から変えてみてください。
――休むからこそ、仕事は充実する
休み方や体調管理方法など、46の項目で大富豪と呼ばれる人生の成功者と二流、三流を比較検証しています