【熟年離婚を回避】真面目な人、不器用な人にこそ知ってほしい!パートナーへのアピール方法

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『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか? 夫婦関係を改善する「伝え方」教室』 (岡野あつ子/講談社)第1回【全5回】

離婚カウンセラーとしてこれまで約4万件もの離婚相談を受けてきた岡野あつ子さんによると、コロナ禍以降、離婚相談の件数が急増しているそうです。なかでも少なくないのは、夫婦関係のささいな不満が積み重なったことで限界に達した夫や妻による「熟年離婚」の相談。岡野さんの著書『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか? 夫婦関係を改善する「伝え方」教室』(講談社)は、夫婦間トラブルを回避するための実践的なノウハウがつまった1冊。今回はこの本の中から、年を重ねた夫婦間にこそ必要な「コミュニケーション」、「伝え方」についてのアドバイスをご紹介します。

※本記事は岡野あつ子著の書籍「なぜ『妻の一言』はカチンとくるのか? 夫婦関係を改善する『伝え方』教室」から一部抜粋・編集しました。

「アピールする人」のほうが可愛げがある

夫婦関係のトラブルを抱えているというと、夫婦のどちらかが「浮気している」や「DVやモラハラがひどい」といった「問題行動の多い人」というイメージがあるかもしれません。でも、そういう問題行動がないのに離婚相談に来る人が増えています。

むしろ「真面目な人」や「不器用な人」ほど、ストレスを溜め込んで、突然爆発させてしまったりします。

そういう人に限って「自分はきちんと生きている」と思い込みがちですので、誤解されやすいものです。自分では多少やりすぎで恥ずかしいと感じるくらいにアピールすべきだと思います。

不器用でアピールできていない人はかなり損をしています。そのせいで、パートナーに自分の本当の気持ちを理解されなくて、夫婦関係にトラブルを抱えがちだからです。

本来はコツコツ真面目にがんばるタイプが多いので、ちょっと考え方を変えたり気恥ずかしさを乗り越えれば、日常的にうまくアピールすることは思っているほどハードルが高いわけではありません。

最近、そうしたアピールの力を再認識する出来事がありました。

私は離婚した経験があるのですが、最初の離婚の前くらいから、いろんなお店・会社を経営してきました。最初はランジェリーショップ、次がブティック、それから電話代行の会社、教育プログラムの販売、健康・ダイエット食品の販売、結婚相談所、そしていまの離婚相談所。計7つです。

私が経験した仕事はもっとたくさんあります。呉服店、不動産業、産業廃棄物処理会社の営業、消費者金融の会社でも働きました。先述の建築事務所の事務の仕事もあります。

そのため最近「そんなふうに仕事をたくさん経験しているのがすごい」と言われるようになり、ハローワークから講演を頼まれたり、短大で女性の起業について教えてもいます。

ただ、これが結構大変です。短大で受け持っている生徒は30人弱ほどいるのですが、みんな居眠りしたり発言もなく、ムードが暗いのです。

授業の最後にリアクションペーパーというものを書いてもらうのですが、それを見るとびっくりします。

「先生の話は面白かったです」とか、「今日、こういうことを学びました」と書いてあるか
らです。

「えっ、あなた寝てたじゃない」と思ってしまいます。

でも、生徒がそうやって一生懸命自己アピールしてくると、不思議と悪い気がしないどころか、可愛くさえ感じてきます。

「あなたぜんぜん興味のない顔してたのに、私の話本当に面白かったの?」と思うのですが、それでもリアクションペーパーの内容も成績評価に入れています。

まだ20歳前後の学生なので、寝てるのがバレバレなのにシレっと書いてくるあたり、教えている人によっては怒ることもあるでしょうから、アピール自体はたいしてうまいとは言えません。けど、下手なりに一生懸命アピールする姿が、逆に微笑ましくて好印象だったりします。

アピールが下手な人ほど、「アピールするとウザがられて嫌われる」とか「自然なアピールができない」などと思っていたりします。

でもアピールして嫌われることはまずありません。それに、上手なアピールでなくとも、それはそれで効果的だったりするのです。

授業中に寝ていようが、よそ見していようが、「授業を受けてよかったです!」と書いてくれると、私の気持ちも変わってくるのです。

だからアピールは大事。夫婦関係にもぜひ取り入れてみてほしいと思います。

 
※本記事は岡野あつ子著の書籍「なぜ『妻の一言』はカチンとくるのか? 夫婦関係を改善する『伝え方』教室」から一部抜粋・編集しました。
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