お通夜やお葬式など、親族が亡くなった後の行事は大変なものばかり。さらに頭を悩ませるのが「香典返し」です。とある女性は、香典返しの習慣の違いに戸惑っているよう。
香典返しの差にモヤモヤ...
通夜や葬儀に来てくれた人に「会葬御礼」を渡し、四十九日を過ぎてから「香典返し」として香典の半分の品物をお返しするのが慣習だったという名古屋出身の女性。しかし新潟出身の旦那さんは、香典の額に関係なく簡単なお礼の品を渡すのが習慣でした。
そのため、お互いの実家間で香典返しに差が出てしまいます。夫の父が亡くなった際に女性の実母が香典5万円と供花を出したのですが、香典返しは「海苔、梅、お茶」のセットのみ。逆に女性の父が亡くなった時には、旦那さんの実家に"半返し"で香典返しをしています。「風習の違いとはいえスッキリしない」と語る女性に対し、ネット上でも様々な反応が上がりました。
香典返しに関して"モヤモヤ"した経験を持つ人は多いようで、「主人が喪主だったからお返し一切なしだったんだけど、私はお返しした方がいいと思って自腹で半返しした」「普通の参列者なら一律でもいいかも。でも親族の場合はお香典が高額なことも多いから、それなりのお返しをした方がいいと思う」との声が。
一方で、「お返しは気持ちなので、そんなに金額かけてもしょうがないと思う」「冠婚葬祭は地域差出るから大変だよね。でも大切なのは気持ちなので、アレコレ考えてもしょうがないのでは?」との意見も少なくありません。「うちも新潟だけど、当日に簡単なお返しの品物渡した後に香典の半返しはしてますよ」「夫のところでは、一律の会葬返しだけでした」「5,000円未満のお香典用と、それ以上用に分けて即日返しで終わりだったよ」など、様々な風習を上げる人も。
最低限抑えておきたい"一般的なマナー"
地域によってかなり差があるようですが、お返しの額はどの程度が一般的なのでしょうか。冠婚葬祭のギフトを販売する「シャディ」の通販サイトでおすすめされている贈り方を見てみましょう。
まず、香典返しの相場としては「香典で頂いた金額の『半返し』が相場の目安」とのこと。ただし、一家の家計を支えていた人が亡くなった場合は香典の1/3程度でもよいとされています。一律で返すこともやはり多いようで、「金額にあまりこだわらなくてもよいでしょう」との解説もありました。
品物としては、後に残らない「消え物」を選ぶのがベター。お茶や海苔、お菓子など日持ちする食べ物が一般的です。洗剤などの日用品も、使い切ればなくなるのでおすすめ。親族の場合高額になることも多いので、最近ではカタログギフトを贈る人も多いようです。あなたの地域では、どんな"香典返し"の風習がありますか?
文/藤江由美