骨や軟骨、皮膚や内臓、血管を作るのに欠かせないたんぱく質の一つが、コラーゲン。コラーゲンなくして人の体は構成することができないほか、細胞と細胞をつなげる役目も担っています。そんなコラーゲンを鶏手羽元から簡単に摂れるコラーゲンスープの素入りの味噌汁のレシピを、管理栄養士、料理研究家の村上祥子さんに教えてもらいました。
※コラーゲンスープの作り方は記事の最後にご紹介しています。
コラーゲン+ロイシン(豆腐) ビタミンC(すだち)
豆腐とわかめのみそ汁
1人分170kcal/塩分1.5g
材料( 2人分)
コラーゲンスープの素...1と1/2カップ
もめん豆腐...100g
カットわかめ(乾燥)...ひとつまみ
みそ...小さじ4
すだちの輪切り...2枚
作り方
①鍋にコラーゲンスープの素を入れ、1㎝角に切った豆腐とわかめを加えて火にかける。
②煮立ってきたらみそを溶き、ひと煮立ちさせ、火を止める。器に盛り、すだちをのせる。
コラーゲン+ビタミンC(ほうれん草)
じゃがいもとほうれん草のみそ汁
1人分196kcal/塩分1.3g
材料(2人分)
コラーゲンスープの素...1と1/2カップ
じゃがいも...中1個
ほうれん草...50g
みそ...小さじ4
作り方
①じゃがいもは1㎝角、長さ4㎝の棒状に切る。鍋にコラーゲンスープの素を入れ、じゃがいもを加えて火にかける。
②煮立ってきたら中火にし、じゃがいもが軟らかくなったらほうれん草をざく切りにして加え、みそを溶き、ひと煮立ちさせ、火を止める。
コラーゲン+ロイシン(豚ひき肉)
豚ひき肉の豚汁
1人分234kcal/塩分1.3g
材料(2人分)
コラーゲンスープの素...1と1/2カップ
豚ひき肉...50g
里いも...2個
にんじん...小1/2本
長ねぎの青い部分...10㎝
みそ...小さじ4
作り方
①里いも、にんじんともに乱切りにし、長ねぎは小口切りにする。
②鍋にコラーゲンスープの素を入れ、豚ひき肉、里いも、にんじんを加えて火にかける。
③煮立ってきたら中火にし、里いもが軟らかくなったらみそを溶き、ねぎを加え、ひと煮立ちさせ、火を止める。
コラーゲンスープの素の作り方
冷蔵で1週間、冷凍で1カ月保存可能
材料(できあがり1.5L分)
鶏手羽先...800g
水...2L
A
ローリエ...1枚
しょうが(皮付き薄切り)...2枚
長ねぎの青い部分...2本
作り方
①鍋に熱湯(分量外)を沸かし、手羽先を2本ずつ30秒ほど湯通しし、冷水にとる。
②水の中で洗って汚れを落とし、水をきる。
③圧力鍋に②と水、Aを入れ、ふたをして火にかけ、圧がかかったら、弱火で20分加熱し、火を止める。
④そのまま常温で一晩おいたらスープをざるでこす。
⑤スープと手羽先は別々の保存容器に入れて冷蔵する。
⑥スープがゼリー状になると上に黄色い脂肪が固まるので取り除く。
※できあがり量が多い場合は、全ての材料を半量にして作ってもよい。
※普通の鍋で作るときは、水は5Lにして煮立ってきたらアクを除き、弱火にし、落としぶたをしてふたを少しずらしてのせ、弱火で3時間煮る。
※小分けにして冷凍保存しておいても便利。
コラーゲンスープの素Q&A
Q1 コラーゲンスープを食べれば腰やひざなど不調が軽減しますか?
コラーゲンスープは体内で一度アミノ酸に分解され、必要に応じてコラーゲンに再合成されます。ロイシンやビタミンCを含む食材と一緒に摂ると体内でのコラーゲンの合成が促進されるなど、腰やひざの不調にも働きかけます。
Q2 長く煮出すのはなぜですか?
グルタミン酸やイノシン酸などのうま味を含んだスープをとるだけなら、圧力鍋で沸点に達してから弱火1分加熱でOKです。コラーゲンスープにする際、弱火で20分加熱するのは、長く煮出すことでコラーゲンをスープに抽出させているからです。
Q3 鶏手羽先といえば、脂肪が気になりますが?
手羽先は100g中16.2gも脂肪を含み、鶏肉のほかの部位と比べて圧倒的に多いです。そこで、時間をかけてコラーゲンも脂肪も抽出させ、コラーゲンがゼリー状に固まると、上に黄色く脂肪だけが固まるので取り除きます。黄色い脂肪は飽和脂肪酸のレチノールですが、レチノールは植物性から摂る方がよいとされています。
Q4 鶏肉特有のにおいが苦手なのですが?
今回のコラーゲンスープの素に塩は加えず、その代わりに、ローリエ、ねぎ、しょうがを加えました。これが、におい消しになってよい効果を生み出しています。
Q5 鶏のほかにコラーゲンスープの素に最適の食材は?
牛すじ肉や牛すね肉も向いていますが、価格が少々高くなります。手羽先は価格も安くコラーゲンの含有量が多いので最適の食材です。ゼリー状に固まるのはコラーゲンが多い証拠です。