毎月12万円のパート収入でやりくりをし、「老前整理」としてのものを減らしながらシンプルに暮らす――。そんな日々を綴ったブログが人気となったショコラさんの著書『58歳から 日々を大切に小さく暮らす』(すばる舎)より、「慎ましくも工夫して楽しむ生活」のヒントを、連載形式でお届けします。
ベッドをソファ代わりにして、本を読むことも多いです。自分の趣味で統一された部屋でくつろぐ時間は、至福の時。
土曜は外出、日曜は家でゆっくりが良いリズム
土曜日はほとんど、友人と会ったり、息子と出かけたり、実家へ行くというふうに予定を立てています。代わりに日曜日は、一歩も外へ出ず、しばらく寝間着のままソファでゴロゴロ。
簡単に部屋の片づけと掃除をした後、本を読んだり、録画して溜まったテレビを見て過ごすようにしています。
平日の勤務の疲れは、そんな日をとらないと抜けきらず、何もしない1日は必要です。月に二度ほど長男が遊びに来ますが、そんなときも寝間着のまま、化粧もしないで、あり合わせの昼食を一緒に食べながら、近況を聞き、テレビを見たり雑談して過ごします。
平日の夜はひとりなので、冷凍食品やサンドイッチ等、簡単な食事をつくり、ササッと済ますことが多いです。
その後はブログを書いたり、テレビを見たり。
ユーチューブで音楽を聴きつつ、ネットで欲しい洋服など検索しながら過ごしていると、あっという間に4時間ほどの時間が経ってしまいます。ひとりで寂しいという気持ちになることはありません。
2 週間に1 回、図書館から本を借りてきて
もともと本を読むのが好きで、図書館にはよく行っていたのですが、仕事に追われてすっかり読書から遠ざかっていました。
6年ほど前、正社員の仕事を辞めてから、次の仕事を探しながらヒマな時間をつぶすために、図書館通いが始まりました。
すらすら読めるミステリーや娯楽小説、エッセイが多いですが、カテゴリーを決めず、ピンときたものを借りてきます。
雑誌コーナーをゆっくり眺めたり、音楽CDも借りられ、好きな作家さんの作品も思うままに読めます。最新の話題作などはすぐには読めませんが、それはあまり興味がないので困りません。
よく読むのは、群ようこ、垣谷美雨、山口恵以子、平安寿子さんなど同年代の女流作家さんの作品。身近な題材を取り上げて、親近感を持ちながらも、考えさせられることも多い作家さんたちです。
群さんの「れんげ荘」シリーズは、何度も読み返しています。
お金もかからず、ものも増えない、図書館は素晴らしいところです。再読したくなったらまた借りてきます。
何を読もうか迷ったときは、読書家ブロガーさんが読んだ本の読後感を参考に、借りることが多いです。太田愛さんもそのなかで知り、好きになりました。
ブログも3年目。日々の励みになっています
ブログは、手書きの日記代わりに始めました。
3年前の冬、デザインが気に入って9年間使った冷蔵庫が壊れたとき、買い替えた顛末を記録に残しておこうと思ったのがきっかけでした。
ちょうどものの整理を始めた頃で、服や靴、バッグ、食器等、使っていないものを処分して、スッキリした暮らしをめざしていました。
文字だけでなく、画像を残し記録することで、持ち物の変化がわかり、ムダ使いも減り、節約にもつながると思って。買ったものの記録や、プレゼントでいただいたものも、画像とともにアップするとわかりやすい。
覚えておきたい好きな服やバッグ、欲しかったものを買ったときのこと、そして同時に残しておきたい、大切な時間のことも書き留めています。
友人や息子たちと出かけ、美味しいものを食べ、おしゃべりをし、きれいな風景を見て過ごす。楽しい時間は、記録することでアルバムのように思い出も深まり、さらに家計簿代わりにもなります。
幸いにも私は健康で、多少の悩みや思いわずらうこと、イヤなことがあっても日々働けている。節約はしていても、本当にお金に困ることはなく過ごしている。
ブログには、楽しかった幸せに感じたことだけを書くようにして、つらかったことや悲しい出来事は、なるべく早く忘れたいから書かないようにしています。
自身の記録としてつづっているブログですが、少しずつ読者が増え、温かいコメントをいただくと、楽しんで読んでもらっているのを感じて嬉しくなります。
ネットの中で、たくさんの人とつながっているというのが励みにもなり、前向きな気持ちになれます。
撮影/林ひろし
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「老前整理」として物を整理しつつ、「シンプルで豊かな暮らし」が詰まった一冊です。