気づいたら、顔がずいぶん老けていた――年齢を重ねると、ふと感じることがありますよね。たしかに加齢は原因の一つですが、もしかしたら「間違ったメイク」によって「顔の老け」を強調しているだけかもしれません。そこで、5万人以上もの女性のメイクを変えてきた浅香純子さんの著書『50歳からは塗りすぎをやめると美しくなる~銀座、予約の取れない大人のメイク教室』(大和書房)から、10歳は若返る「自分でできる清潔感メイク術」のヒントをお届けします。
オレンジの下地にするだけで80%解決
若い人の肌は血色がよく、透明感があって、清潔感があふれています。
大人の肌は残念ながらその反対。
黄色くくすんでいます。
原因は、年齢による肌の働きの低下です。
血流が悪くなる、老廃物が溜まる、余分な糖とたんぱく質が結びつき肌が黄ばむ糖化などが起こる、など。
それにシミ、ソバカス、色ムラなどが加わると、ますます肌はくすみます。
それらの原因が相まって、肌が黄色くくすんでくると、疲れて、老けて見えるのです。
そんな老化肌を清潔美肌につくり変えるのが、オレンジの下地。
黄色と赤色をブレンドしたオレンジ色は、肌の色を均一にしながら血色を補う、日本人に適したベースカラーなのです。
ワントーン明るいファンデーションを塗るより、ずっと肌が明るく、美しく見えるはずです。
マッサージしたみたいになれる下地とは
肌のくすみの原因は主に代謝の衰えです。
お風呂に入ったあとの肌は血行や巡りがよくなっているので、いつもより血色がよく、透明感がありますよね。
若い頃の肌は、常にこの状態と言えます。
でも、年齢を重ね、代謝が落ちてくると、だんだん巡りが悪くなり、老廃物が溜まってきます。
その結果、肌に出るのが黄ぐすみ。
だから、巡りをよくして老廃物が溜まらないようにすれば、肌のくすみは改善します。
私は教室で「マッサージは裏切らない」とよく言っているのですが、やはり顔の筋肉を鍛え、老廃物を排出することは、肌を美しく保つためにとても有効です。
ぜひ1日でも1秒でも早く、毎日の生活に取り入れてもらいたいと切に思うのですが、時間に追われる現代の女性の現状もよく分かっています。
そこでおすすめなのが、オレンジ色の化粧下地。
コンシーラーでもオレンジ色をおすすめしていますが、この色は、日本人の肌を美しく見せるキーカラーで、塗るだけでキメ細かい、端正な肌に見せることができます。
ファンデーションだけで肌色補整をしようとすると厚く塗らなければなりませんが、オレンジ色の下地を塗るだけ。
だから簡単なうえに厚化粧感もなく、シワも目立たせない自然なメイクができるのです。
手の甲をパレットがわりにして、中指とくすり指で塗る
下地を塗るうえで注意することは、強くこすらず軽く、手数少なくつけるということ。
肌にオレンジのベールをかけるように、手の力を抜いてスーッとすべらせるのがコツです。
下地を手の甲に2センチくらい出して広げたら、中指とくすり指の第2関節あたりまで広く取って、頬、額など広い部分からつけていき、顔全体になじませます。
毛穴は下を向いているので、毛穴が目立つ部分は下から上に向けて塗ると、あとのファンデーションがきれいに仕上がります。
適量を軽く、ムラなくのばしましょう。
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