毎日3食手作り、週1回は人のためにも。70代女性牧師の「ひとり暮らしの食事事情」

貯金が少ないから老後が心配...多くの人が抱える将来の不安。そんな時代に、「お金がなくても幸せになれる」と言うのは70代の牧師・ミツコさん。著書『74歳、ないのはお金だけ。あとは全部そろってる』(すばる舎)の中では、その暮らしぶりを伝えています。今回は同著書から、ミツコさんが感じた仕事のやりがいや日常の感動など、人生を充実して過ごすためのヒントをお届けします。

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食事は自分で作るのが一番安い

生活費の中で一番お金がかかるのも、一番節約できるのも食費だと思います。

外食したり、お惣菜を買ってきたりするとお金がかかりますが、材料を買ってきて手作りすれば安くすみます。

それに、自分で作ったほうがおいしいので、3食手作りしています。

食材は極端に価格の安いスーパーではなく、近所の信頼できるスーパーで購入しています。

宅配の生協は高めですが、質が高く、おいしいのです。

ひとり暮らしで少量しか買わないので続けています。

シニアになると食事作りが面倒になるという話も聞きますが、私は今でも苦になりません。

かつては、夫と4人の子どもたち、教会での食事会などのために大人数の料理を作ってきたので、その頃に比べたら、今は自分ひとり分だけなのでラク。

自分が食べたいものを、失敗を気にすることなく作れるのも幸せです。

作るものは、昔からの日本のお惣菜です。

肉じゃが、きんぴら、かぼちゃの煮物、大根の煮物、厚揚げの煮物など、今までずっと作り続けてきたものばかり。

ときどきテレビ番組で見た料理をおいしそうだなと思って作ってみますが、続きません。

やはり慣れた味が好きだし、手順も身についているのでささっと作れます。

好き嫌いなく何でも食べます。

とくに魚が好きなので、主食は魚が多く、肉は週2回くらい。

すぐ近くのスーパーで、魚が半額になる時間があるので、それを狙って買い物します。

アジ、サンマはお刺身にしたり、開きを焼いたり、カレイは煮付けにしたり。

干した身欠きニシンが好きで、戻して甘辛く煮ると、すごくおいしいです。

毎週水曜日の午前中に、教会で「祈り会」(日曜礼拝とは別の小規模の集まり)があります。

私も娘3人も参加していますが、終わった後に近所にある四女の家に移動して、孫たちも一緒に昼食を食べます。

教会では礼拝後、食事を共にする習わしがあります。

私がご飯作りの担当なので、水曜日は朝9時半までに約10人分のおかずを作ります。

メニューで多いのは、とんかつ、唐揚げ、天ぷらなどボリュームが出てご馳走感がある揚げ物。

食材は私が買っていますが、前日の火曜日に、特売をしているスーパーがあるので助かっています。

肉や魚は、あらかじめ特売のときに買って冷凍しておくこともあります。

天ぷらは私の得意料理だし、孫たちも大好き。

野菜が中心なので食材費も安いですが、見た目が豪華です。

一度にたくさんできるので、調理の手間もかかりません。

大きいエビを揚げると、ぐっとご馳走に。

エビは高価ですが、近所のスーパーの30%引きの日に買って冷凍しておけば、安くすみます。

週に1回、人のために料理をすることは楽しいです。

娘や孫たちに喜んでもらえるのも励みになります。

料理は手順を考え、認知症予防になると聞くので、これからも続けていきたいです。

【最初から読む】「幸せの98%は大変なこと。2%は・・・」女性牧師、70歳から一人暮らしを始めて思うマイペースな「幸せ」

【まとめ読み】「74歳、ないのはお金だけ。」記事リストはこちら!

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74歳の牧師がつづる、一人暮らしの老後生活。健康管理法やお金の価値感などについて全6章で紹介されています

 

ミツコ(みつこ)
1946年生まれ。牧師。8人きょうだいの5番目として牧師家庭に育ち、自身も牧師を志す。神学系の大学を卒業後、同じく牧師の夫と結婚。夫婦二人三脚で47年間教会を運営。その傍ら、娘4人を育て、孫が16人。長年闘病していた夫を2016年に見送る。現在も協力牧師として、週2回教会につとめ、日曜礼拝で説教を行うことも。

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『74歳、ないのはお金だけ。あとは全部そろってる』

(ミツコ/すばる舎)

年金だけで暮らしは大丈夫か? 体は大丈夫だろうか? 老後生活には悩みの種がつきものです。74歳・牧師のミツコさんはお金がなくても、充実した生活を送っています。健康維持法や仕事への取り組み方、挑戦する心など彼女の生き方は、現代の老後生活の希望になるかもしれません。

※この記事は『74歳、ないのはお金だけ。あとは全部そろってる』(ミツコ/すばる舎)からの抜粋です。

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