「片付け」と聞くと、「物を捨てなきゃ...」と思っていませんか? 年末に向けて、新しく提案したいのは、無理をして物を捨てない「寄せる」片付け。思い出の物とともに、くつろげる家で新年を迎えましょう。整理収納アドバイザー1級を持つ片付けのプロ・古堅純子さんに「家の悩み」の相談に答えていただきました。
こんな悩みも「寄せ」られます
つきない家の悩み...。
「寄せる」片付けによって解決することができます。
悩み①:くつろぎたい寝室、湿気が多くカビに困っています
【Before】
ベッド周りに家具を密集させるのはNG。風の流れを考えた配置に変更しましょう。寝具もバラバラで部屋全体に統一感がなく落ち着きません。
【After】
ベッドとベッドの間に通路を作ることで、それぞれの場所への移動も楽になりました。寝具をブラウンで統一すると、落ち着いた雰囲気に。
《片付けポイント》
・家具の配置を見直す
・インテリアを統一する
・家具の圧迫感をなくす
「白い家具はご主人の部屋へ移動し、ベッドの隙間を空けて、通路を作りました。足腰の負担も軽減できます」。寝具も統一して落ち着いた雰囲気の部屋へチェンジさせています。
悩み②:テレビ台の上にケーブルが散乱しています
歩く妨げにならないように、コードや充電器などのケーブルはまとめて隠すのがおすすめです。「転倒の防止になるだけでなく、片付いた印象になるので、ぜひ挑戦してみてください」。
《片付けポイント》
・コードやケーブルはまとめる
・家具の後ろに隠す
・吊すのがより安全
家具の裏に吊すと、見た目がよい上に、埃もたまらない快適な空間ができあがります。
悩み③:在宅中心になったのでテレワークスペースが欲しい
【Before】
スペースはあるものの落ち着かない空間。家具の配置を工夫するだけで、仕事に集中できる環境が整います。
【After】
《片付けポイント》
・仕事に集中できる家具の配置
・入り口の空間を確保
・家具を部屋の奥に置き、圧迫感を軽減
在宅が多くなったご主人のために、家にある家具の配置を変えて仕事スペースを確保しました。「キャスター付きのカウンターを袖机として配置することで、パーテーションを作り、プライベート感を出しました」。
悩み④:物であふれる部屋をどうにかしたいです
【Before】
天井まで高く積み上げられた荷物は、圧迫感があり部屋が窮屈に見えます。物はかためて探しやすくするのがおすすめです。
【After】
《片付けポイント》
・配置を変えてスペースを作る
・家具を使い部屋をセパレート
・移動用の通路を確保
物が部屋全体に置かれていて、物置部屋と化してしまい雑然とした印象。「この部屋は家族の衣類の定位置でもあったので、衣類とそれ以外の物をしっかり分けて、効率よく家事をこなせる環境に改善しました」。
悩み⑤:下駄箱を使って、小物を収納したい!
《片付けポイント》
・見せる収納を心がけよう
・高さを揃えるのがキーポイント
・清潔感を保つ
「趣味の靴と帽子は見せる収納で、毎日をワクワクさせてください」。靴はヒールやブーツなど高さを合わせて収納するときれいに見せることができます。
取材・文/中村三枝子 撮影/草間大輔