いよいよ春本番。桜の花も咲き揃い...と思っていたら、都内ではあっという間に散ってしまいました...。今年は花の時期がとても短いですね。とはいえ、首都圏以北ではまだまだこれからですし、歓送迎会のシーズンでもあります。それからゴールデンウィークに、爽やかな新緑の季節も到来。ホームパーティやピクニック、バーベキューなどで、お酒を飲む機会がたくさんあるでしょう。
3月29日のアマゾンランキング「キッチン用品・食器」 部門の新着ランキング1~10位を調べてみると、4位と10位に「ビールサーバー」がランクインしていました。
1位 イワタニ カセットフー アウトドアこんろ タフまる CB-ODX-1
2位 EIVOTOR 自動真空パック器 小型家庭用 ブラック
3位 Fitami 多機能安全回転缶切り 歯車式 ステレンス製 瓶の蓋開け栓抜き3in1
4位 【Amazon.co.jp限定】グリーンハウス スタンド型ビールサーバー 超音波式 GH-BEERKAM-BK
5位 Minao マグネットフック 5個入 垂直耐荷重12kg 直径25mm
6位 BRITAブリタ マクストラプラス カートリッジ 6個セット(並行輸入品)
7位 BRITAブリタ 浄水ポット 1.3Lカートリッジ 1個付き(日本仕様・日本正規品)
8位 バーボンウイスキー メーカーズマーク46 750ml ロックグラス&コースター付
9位 キッズスモック 長袖・ポケット付き90~110cm
10位 グリーンハウス ハンディビールサーバー 缶ビール用 超音波式 ブラック GH-BEERIS-BK
※amazon 「ホーム&キッチン」内「キッチン用品・食器」新着ランキング4位&10位(2018/03/29)
グリーンハウス ビールサーバースタンド型
グリーンハウス ハンディビールサーバー 缶ビール用
お店の生ビールは「冷えて」待っているわけではない!
居酒屋やレストランで出てくる、液体と泡が7:3、黄金比率の生ビール。「生ビール冷えてます」の誘い文句に惹かれ、ついつい注文してしまう生ビールですが、実はお店の生ビール、キンキンに冷やされて待機しているわけではないようです。
多くの飲食店によくある銀色の四角いビールサーバー。「瞬冷式」というそうです。このビールサーバー、中にビールが入っている小さな冷蔵庫(例えばファミレスのドリンクサーバーのような)のような仕組みなのかと思っていましたが、実は違っていました。
サーバーの中に入っているのは、キンキンに冷えたコイル状の管。「常温」のビア樽からサーバーの中に、炭酸ガスの圧力でビールが送り込まれると、そのビールはコイルの中を通り抜けてキンキンに冷やされ、冷たーい生ビールとなって注ぎ口から出てくる、という仕組みになっています。きめ細やかな泡で、空気に触れないよう蓋をして、おいしい生ビールの出来上がり。
ビールサーバーの内部のコイルは10m以上の長さ。
内蔵された冷凍機で氷を作りコイルを冷やす仕組みになっています。(ガージェリーHPより)
ビールにとって「酸化」は最大の敵。酸化すると味にエグ味が出たり、苦みと甘みのバランスが大きく崩れてまずいビールになってしまいます。あの泡は、グラスに注がれたビールが空気に触れることがないよう、ふたの役割を果たしているのです。ビールの苦みのもとになっているのは「イソフムロン」という物質。これがたんぱく質と結びついてビールの泡になるので、ビール本体よりも泡の方が苦く感じられます。ちなみにサイダーやコーラも同じ炭酸飲料なのに、ビールほどの泡が立たないのはこのためです。
もちろんビア樽ごと冷やしておいて、注ぎ口へ直接つなぐ冷蔵庫タイプ(樽冷式)のビールサーバーもあります。樽ごと冷蔵されているので品質も一定に保たれますが、予備の樽もゼ入れておかねばならず場所をとるので、飲食店で採用しているところは少ないようです。
家庭用ビールサーバーの泡を生み出しているのは「超音波」だった!
今回ランクインしている家庭用のビールサーバーは、どのような仕組みになっているのでしょうか? 冷えている缶ビールをセットし、保冷剤で冷たさを保っているうちにコップに注ぎます。泡を立てる機能はどのようなものかというと「超音波型」という仕組み。超音波については、今までの当コラムでも「加湿器」⇒超音波で水を振動させミスト化させる、「口腔洗浄機」⇒超音波で水を振動させて隙間まで洗浄する、など、さまざまな場面で家電に利用されていることを書いてきました。
家庭用ビールサーバーでも、超音波の振動によってきめ細かい泡をつくり出し、普通に注いだビールの上に泡をのせることで、お店の味を再現しています。
レビューでも「缶ビールが樽生ビールの味に近づきます」「黙って出されたら多分分からないと思います」「クリーミーな泡立ちでとても高級感が味わえます」と高評価が並びます。
ビールの本場ドイツでは、この泡を「ブルーメン(花)」と呼ぶそうですが、まさにグラスに咲いた花のよう。
「グリーンハウス ハンディビールサーバー」の使用イメージ。
缶ビールを注ぎ終わるタイミングで手元のボタンを押すと、クリーミーな泡が作れます。
春のホームパーティやバーベキュー。冷たくてきめ細やかな泡で蓋をした、おいしいビールをおともに、みんなで盛り上がってみませんか。
文/武石彩子