80代ひろちゃん「すぐにやりたい病」は元気の証!本と独学でたどり着いた「理想の土作り」

『今日も明日も新しいことに挑戦! 80代、ご機嫌に生きる人生の耕し方』 (ひろちゃん農園/KADOKAWA)第3回【全7回】

「失敗するのが楽しい」と話すのは、我流の農作業を配信するYouTubeチャンネルで人気者となった、「ひろちゃん農園」のひろちゃん。80代にして体は元気、心はさらに豊か。彼女のモットーは、「人ができることは、自分もできる」。「もう年だから」「失敗したら恥ずかしい」とブレーキをかけてしまいがちですが、ひろちゃんにとっては失敗さえも、人生を彩る大切な「遊び」なのです。そんな彼女の清々しい生き方のヒントが詰まった書籍が『今日も明日も新しいことに挑戦! 80代、ご機嫌に生きる人生の耕し方』(KADOKAWA)です。今回はこの本の中から、力強くも温かい、ひろちゃんのメッセージをお届けします。

※本記事はひろちゃん農園 (著)による書籍『今日も明日も新しいことに挑戦! 80代、ご機嫌に生きる人生の耕し方』から一部抜粋・編集しました。

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もっとえいもん作りたい!やっぱり土作りや

畑のことや土作りをもっと勉強せんといかんな、と勉強も一生懸命しました。家庭菜園で作るわけやから、農家の人に聞くわけにもいきません。

YouTubeのことは知らんかったき、本で勉強です。本屋さんや図書館に行って家庭菜園の本や野菜づくりの本を探して、たくさん読みました。

私は、勉強するのが嫌いじゃない性格です。「へぇ、こんなやり方があるんや」と新しい知識を仕入れることを楽しく思います。

もちろん、読むだけではありません。本の中から仕入れた畑しごとのノウハウは、片っ端から自分の畑で試しました。他の人の畑で成功したやり方が、私の畑とも相性がえいか知りたいき、やらん(しない)わけにはいかんでしょう! 長男にも言われるけど、「すぐにやりたい病」です(笑)。

いろいろ読んでわかったのが、やっぱり、土作りが大事やということ。ゴツゴツして、手で触っても崩れないような固い土に野菜の苗を植えても、根が土の中で伸びていかず、すくすくと育ってくれません。土が柔らかいと鍬を打ちやすいなど畑しごとの効率もいいし、水はけがいいので野菜も健康に生長します。微生物も増えやすく、少ない肥料で育ってくれます。指で簡単に掘り起こすことができるぐらい、フカフカの土で野菜を育てたいと思いました。

米ぬかや酒かすなどの原料を微生物の力で分解・発酵させるぼかし肥料を作るようになったのは、今の畑を始める前でしたが、きっかけは私が理想とするフカフカの土には有機物がたくさん含まれているとわかったから。有機物が原料のぼかし肥料を土に混ぜたり、野菜の追肥にしたりすればええんや!と思いついたら、やるしかありません。さっそく行動に移しました。

有機物というのは、一般的に米ぬかや稲わら、籾殻などです。それらを混ぜて発酵させるがやけど、最初は下手でした。

家の敷地内にある納屋のそばで発酵さしたら、腐ってしもうて、臭うて臭うて......。納屋の横に、長男一家が暮らす家があるんやけど、臭いが家の中にまで入っていきよったがです。「お母、臭いがたまらんき、ぼかし肥料を作るが、どうにかならん?」と言われたこともありました。

そんな失敗も経験しましたけど、どうやったら成功するかな?と試行錯誤を繰り返して、だんだん上手に作れるようになりました。ヨーグルトや豆乳、納豆、味噌、酒かす、砂糖、おから、塩、ミキサーで砕いたバナナの皮や昆布、お酢、イースト菌、菜種油かすなど思いつくもんはいろいろ使っています。それぞれの計量も大ざっぱで適当やけど、発酵が進んで完成するまで毎日チェックするのがワクワクするがよね。

YouTubeでも、ぼかし肥料の作り方を紹介する動画は何本も作っています。ぼかし肥料を入れた土で育てた野菜は、野菜本来の味が出るようで、野菜嫌いの子どもでも「これ、おいしい」と食べるようです。

ぼかし肥料での土作りはやりがいが大きいけんど、出来上がるまでに手間ひまかかるから、ここ2年間ほどはカルス(土壌改良資材)を使って土作りをしています。ぼかし肥料は毎晩、発酵が行き渡るように混ぜ返さないかんき、体もえらくて(しんどくて)ね。カルスを使ったら、ぼかし肥料作りに費やす時間をほかの畑作業に充てられるし、ラクです。でも、最近ぼかし肥料づくりを復活させました。混ぜ返す必要のない方法でぼかし肥料を作りたくなったがよ。原料を入れた袋を密閉して、3ヶ月置くだけやから、出来上がりが楽しみです。

畑は進化しているし、私自身の畑づくりの経験も増してきているし、体力も変化しています。同じやり方には執着しません。いい方法があればすぐに取り入れて、いい畑しごとができたら満足です。

 
※本記事はひろちゃん農園 (著)による書籍『今日も明日も新しいことに挑戦! 80代、ご機嫌に生きる人生の耕し方』から一部抜粋・編集しました。
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