日々健康で明るく過ごすための源となるのは、「食べ飽きないふだんのごはん」。ですが、飾らない家庭料理ほどごまかしがきかず、意外と難しいですよね。新鮮な素材選び、調理のひと手間、火加減......。特別な素材や技術がなくても、ほんの少しの工夫で、ぐっとおいしく仕上がるものです。
本書『ふたりのごはん』では、ホテルオークラ元総料理長の根岸規雄さんと料理研究家の石原洋子さんご夫妻が、日々の食卓を紹介。旬の素材を基本的な調味料でおいしくいただくアイデアの数々を学び、シンプルかつ豊かな食生活を楽しみましょう。今回は6回目です。
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めん類が好き
私が生まれたのは埼玉県で、何かにつけうどんを食べることが多い土地柄でしたから、今でもめん類が好きです。昼はうどんやそばを食べることが多いです。仕事をしているときは、ほとんど家で食べなかったので、ずいぶん食生活が変わりましたね。(規雄)
そばやうどんの乾めんは全国から取り寄せ、常に何種類もストック。写真中央の「花袋うどん」は、規雄さんの故郷・埼玉県羽生市の名産。知人から地方のおいしいめんを贈られることも多い。
アツアツのつゆをかけたやさしい味
私は朝しっかり食べるので、昼はあまり食べないのですが、めん料理はよく作ります。評判がいいのは、生の小松菜に暑いつゆをかけてしんなりさせて食べるぶっかけ。鶏肉を入れるので、案外ボリュームもあります。たっぷりのつゆにしてもいいですが、少なめのつゆをからめながら食べるとおいしいのです。めん類は孫たちも大好き。来たときにすぐ出せるよう、乾めんはいつもストックしてあります。(洋子)
〈小松菜ぶっかけうどん〉
【材料】(2人分)
小松菜...1/4束(60g)
みょうが...1個
長ねぎ...1/4本(25g)
鶏むね肉...1/3枚(50g)
酒...小さじ1
塩...少々
片栗粉 適宜
〈めんつゆ〉
・だし汁...2カップ
・みりん...大さじ2
・しょうゆ...大さじ2
白すりごま...適宜
七味唐辛子...適宜
うどん(乾めん)...2人分
【作り方】
1. めんつゆを作る。鍋にだし汁を煮立てみりんを加えてアルコール分を飛ばし、しょうゆを加えひと煮する。
2. 小松菜は根を切り落とし、みょうが、長ねぎとともに小口切りにする。
3. 鶏肉は薄いそぎ切りにし酒、塩をふって下味をつける。鍋に湯を沸かし、鶏肉に片栗粉をまぶして入れ、火が通ったらざるに上げる。
4. うどんはたっぷりの熱湯でゆで、ざるに上げて器に盛る。2、3を彩りよくのせ、熱々のめんつゆを回しかけ、お好みですりごま、七味唐辛子をふる。
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撮影/南雲保夫