群馬電機株式会社が、録音・再生機能による"おしらせ"に特化した「時間だよ!おしらせとうばん」を2022年7月より通信販売・家電量販店等で販売開始しました。本商品は、「ひとり暮らしの父母が処方薬を飲み忘れることがある」などといった、離れて暮らす家族のお悩みを解決するために開発されたといいます。
つい忘れがちな服薬もごみ捨ても、聞き慣れたご家族の声でタイミングよくおしらせ
「時間だよ!おしらせとうばん」は、録音・再生機能付きのぬいぐるみ商品です。
ぬいぐるみに内蔵された音声装置には60秒×10件の音声メッセージを録音し、お好きな曜日・時刻に再生することができます。
そのため、例えば毎朝8時にお孫さんの声で「血圧のおくすりを忘れずに飲んでね」と呼びかけることや、毎週火曜日の朝7時に娘さんの声で「きょうは資源ごみの日だよ」などと呼びかけることができます。
時刻設定は5~22時から選べ、3分おきに計3回再生するスヌーズ機能も搭載されており、聞き逃しへの対策もなされています。
「しば」と「みけ」の2種のビジュアルから選べるのもうれしいポイントです。
音声メッセージはタイマーで自動再生されるので、互いに操作の負担はありません。
「電話も毎日はできないし、通信機器には費用がかかる」「監視をするのは嫌がられるし...いい方法はないかしら?」とお悩みの家族に、かわいらしい「おしらせとうばん」が安心を与えてくれそうです。
担当者に話を聞いてみました。
「(今回の商品に関して、アイデアはどのようにして生まれましたか? また、実現に向けて苦労した点は?)前職ではケアマネジャーとして、認知症や高次脳機能障害、統合失調症など、行動障害をもつ在宅高齢者の支援を主に担当してまいりました。そして、これまで自力で行えたことができなくなり、自信をなくして閉じこもりがちになる高齢者や、『できるはず』『できてほしい』『できてもらわなければ困る』という思いから、強い口調で叱責をするご家族にも接してまいりました。そのなかで、高齢者とご家族が前向きな気持ちで、在宅生活を続けることを選択するためには、福祉用具の充実と活用が欠かせないと感じておりました」
「在宅生活を継続するうえで、特に独居や日中独居となる高齢者にとっての大きな課題は、服薬管理でした。薬局に相談をして処方薬を一包化し、服薬カレンダーを使用しても、つい服薬をし忘れて、たまっていく残薬。その総額は全国で年間500億円とも推計されています。服薬支援として、遠方に居住するご家族が日に何度も電話をして服薬を促すご家庭もあれば、介護事業者が連絡を取り合い、関係者のうちの誰かが外出の帰りにご自宅へ立ち寄って服薬を促すという事例もありました」
「昨今はさまざまな介護ロボットの開発が注目されておりますが、高齢者や支援者が『必要としている製品』と開発メーカーが技術を盛り込んだ『つくりたい製品』との間には、まだまだ溝があると感じます。この『時間だよ!おしらせとうばん』は、AIを駆使したぬいぐるみや遠隔操作ができる見守りロボットのような高度な技術レベルの製品ではありませんが、複雑な操作のない、単機能で使いやすい製品を目指して企画・開発いたしました」
「(ユーザーへのメッセージは?)この製品を、服薬をはじめとする注意喚起にお悩みの高齢者とご家族に、心理的負担の小さな"声の見守り"としてご活用いただけましたら幸いでございます」
家族にとって、離れて暮らす父母への心配は尽きませんが、こういったアイテムを活用してお互いの不安を少しでも取り除いてみませんか?