「ネガティブな経験をポジティブに変換する極意」を日本の神さまに学ぼう!

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『超開運! 神さま歳時記 仕事もプライベートも1年365日が絶好調になる48の習慣』 (荒川祐二/KADOKAWA)第7回【全7回】

古事記の物語や日本の神々の歴史をコミカルに伝えるブログが人気の作家・荒川祐二さん。そのブログは、開設からわずか半年で1日最高5万アクセス、月間アクセス100万を突破しました。荒川さんの著書『超開運! 神さま歳時記 仕事もプライベートも1年365日が絶好調になる48の習慣』(KADOKAWA)は、四季を通じて神さまを味方にするための極意をまとめたもの。1週間に1つのテーマをチェックするだけで、1年を通して運気をアップさせる「しきたり」を学ぶことができます。今回はこの書籍の中から、この時期に知っておきたい招福のためのコツをご紹介します。

※本記事は荒川 祐二著の書籍「超開運! 神さま歳時記 仕事もプライベートも1年365日が絶好調になる48の習慣」から一部抜粋・編集しました。

ネガティブをポジティブに変える神さまのお話

私たちは、普段さまざまなところで神さまたちの存在を感じられることがあります。

今は、マンガやゲームの世界にも神さまがキャラクターとして使われ、世代を問わず慣れ親しんだ存在です。

受験生なら合格祈願。仕事をされている方なら商売繁盛。有名な経営者の方々も篤く神さまを信仰されています。猛将のイメージが強い戦国武将たちも戦いの前に勝利を願って参拝を行っています。

日本の神さまあるあるなのですが、神さまのネガティブな経験は、すべてネガティブとしてとらえないのが日本の考え方です。

たとえば、別天神(ことあまつかみ)の命によりイザナミとイザナギの間に初めて生まれた子どもは「ヒルコ」。子づくりの際に女神のイザナミから男神であるイザナギに声をかけたことから、月が満たずに生まれてしまい「わが産める子良くあらず」とクスノキで作った舟に乗せられ海に流されてしまいます。

オノゴロ島から海に流され、たどり着いた摂津国では、その地域の人々に大切に育てられ「蛭子」=「ひるこ、えびす」とも読むことから夷三郎殿となり、えびす大神として祀られるようになります。

不幸な経験をした神さまだからこそ、ヒルコのご利益は「幸せになること」「笑顔で喜びを持って生きること」となり、商売繁盛や漁業守護と、庶民の幸せを願う神さまとなったのです(※恵比寿は、コトシロヌシとされる説や上記のようにヒルコ説などさまざまあり)。

また、こんなポジティブ変換もあります。高天原から追放されたスサノオがオオゲツヒメに食事を求めた際、食物をつかさどるオオゲツヒメは、目、鼻、尻から穀物を取り出し調理し出したところ、スサノオは、汚い方法で料理をする女神だと思い女神を殺してしまいます。

そしてその女神の死体からは、頭から蚕、目から稲、耳から粟、鼻から小豆、陰部から麦、尻から大豆が取れたため、地上界には穀物などが普及したとされています。

一見、残酷で乱暴な結末ですが見方を変えれば、スサノオのように力のあるものがクワを使い、土を耕し、豊穣を得る方法を神話として語り継いでいたのかもしれませんね。

また、『古事記』では、スサノオがオオゲツヒメを、『日本書紀』ではアマテラス(太陽の神)の命で尋ねたツクヨミ(月の神)がウケモチ(穀物神)を似たお話で殺してしまったため、怒ったアマテラスがもうツクヨミとは会いたくないと、太陽は昼、月は夜と顔を合わせることがなくなったとされています。

このように神話を用いて、大切なことを語り継ぎ、物事を読み解く力、想像力を働かせる力が日本の技術の発展やアイデアのもととなっているかもしれませんね。

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※本記事は荒川 祐二著の書籍「超開運! 神さま歳時記 仕事もプライベートも1年365日が絶好調になる48の習慣」から一部抜粋・編集しました。
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