キルト作家のキャシー中島&洋輔親子が提案する季節のキルト作品。10月です、ハロウィーンとクリスマスのキルトを手作りしてみましょう!
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そろそろ作り始めませんか? クリスマスの飾り
クリスマスは、キルト作家・キャシー中島さんの大好きな冬のイベント。今年は、サンタクロースの小さなタペストリーで部屋を飾る予定だそうです。
赤・白・緑のクリスマスカラーで
サンタクロースのミニタペストリー
「ハワイのサンタクロースは、 トナカイではなくて、イルカに 乗って、海からやってくると言われているんですよ」。キャシーさんはそう教えてくれました。
ミニタペストリーは、そんな南国らしい言い伝えをイメージした一枚。なるほど、耳飾りは真っ赤なハイビスカス! ツリーを飾らなくても、こんな満面笑顔のサンタクロースがいれば、家が楽しく温かいクリスマスの空気に包まれそうです。 「玄関先に飾って"げた箱の上のギャラリー"を作ってはどうかしら。どなたかが訪ねてきたときにすぐに目に留まって、きっと喜んでいただけると思うわ」
タペストリーの裏側。表布にキルト芯と花柄の裏布を重ねてキルティングし、周囲をバイアス布でくるんで仕上げます。
今年もわくわく、その日が楽しみ! ハロウイーン小物
洋輔さんは季節のイベントが大好き。来たるハロウイーンを楽しむために、みんなが笑顔になれるユニークな小物を用意しました。
かわいいマスコット。かぼちゃのあめ入れ
洋輔さんが作ったのは、魔除けの象徴・かぼちゃ形のあめ入れ。「ハロウィーンは秋の収穫を祝い、悪霊をはらう欧米に伝わるキリスト教の習慣ですよね。僕は日本の節分と似た感覚があるんじゃないかなと思っています。 豆をまいて鬼を追い出し、福を呼ぶ...。そんな気持ちでかぼちゃを飾ったら楽しいでしょう?」
中に入れておいたお菓子を悪霊に渡して、速やかに帰っていただく...。家族の幸せを願う気持ちが込められています。目と口ひげ付きのデザインがなんともユニークです。
緑色のへたを付け、側面とふたには綿を詰めてふっくらとさせて、本当のかぼちゃみたいに仕上げます。
底面はこんな感じ
作り方は『毎日が発見』2018年10月号P101、104で説明しています。便利な図案付きです。
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<教えてくれた人>
キャシー中島(きゃしー・なかじま)さん
ハワイ・マウイ島出身、横浜育ち。明るく親しみやすいハワイアンキルトを提案&指導し、全国に多くのファンをもつ。パッチワークキルトの本場、アメリカでの評価も高い。著書多数。
洋輔(ようすけ)さん
幼いころからキャシーさんの背中を見て手作りに親しみ、刺しゅうやキルト、編み物を自然に習得。2010年からパリに留学。刺しゅうと服飾を学び、帰国後、日本を拠点に手芸家として活躍している。
取材・文/飯田充代 撮影/斉藤 亢