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雨粒はイメージどおりの「しずく型」ではない!?
雨粒のイラストは、上部がとがった「しずく型」になっているのがお決まり。でも、雨粒は本当にそんな形をしているのだろうか。
雲の中にあるとき、雨粒はまだ小さく、表面張力の働きでボールのような球形をしている。それが次第に大きくなったり、雨粒同士くっつくことで重くなって落ちてくる。気象庁の定義では、直径0.5ミリメートル未満のものが霧雨で、0.5ミリメートル以上になると雨なのだが、このときもまだ球形である。
だが2ミリメートルほどの大きさになると、下から空気抵抗を受けるので、下のほうが平たくなる。上半分は丸くて下半分はぺちゃんとつぶれた、おまんじゅうのような形である。さらに、7ミリメートルくらいに大きくなったり、落ちるスピードが速くなったりすると、おまんじゅうのような形の雨粒は、割れて小さな粒になる。
このように、空から降ってくる雨粒は、球形または水平につぶれた形で、しずく型になることはないのだ。
では、なぜしずく型が雨粒のイメージとして定着したのか。低いところから落ちる水滴は空気抵抗をさほど受けないので、しずく型をしていることがある。雨粒も、いったん木に降ってそれから落ちてきたり、窓ガラスを伝っているときは、しずく型になる。それを見て、雨はしずく型だと考えられたのだろう。
また、雨粒はどんなに大粒に感じても、1センチメートルを超えるものはない。落ちてくるスピードも、雨粒が大きいほど速いのだが、7ミリメートルほどになると割れて小さな粒になるので、どんなに速くても秒速10メートル程度である。
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『人類なら知っておきたい 地球の雑学』
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