【藤井隆さんインタビュー】舞台をやり切る原動力は「お客さんとの長い約束」

時代が変わったからこそ楽しさを追求したい

――テレビや舞台はもちろん、音楽でも独自の活動を続けておられます。

それこそ新喜劇の若手公演に最初に立った20代の頃は、何も分かっていなかったですが、30代になると、仕事のやり方にも自分のアイデアを求めていただくようになって。

そういう流れもあって、40代は本当に楽しくやらせていただきました。

この間の、すごく怖いホラー映画の撮影でも、カットがかかるとキャスト・スタッフの皆さんで笑いが起こったりする。

"楽しい"って、大切だと思うんです。

僕が企画させていただく音楽のお仕事でも、やっぱり皆さんに「楽しいから来てくださいね」って声をおかけしたいですから。

とはいえ、毎日の生活は大変なことも多くなってきましたよね。

時代も変わって、サバイブしていかないといけないし、そうそう楽しいことなんて日々の中にあるわけじゃないと思うんですよ。

だからこそ、もし興味を持っていただけるのなら、ぜひ劇場にお越しいただきたいんです。

堤真一さんをぜひ生でご覧ください!

本当にかっこいいです!

生の俳優さんのハッとさせてくれる魅力って、すごいですよね。

高いチケットを買っていただいた分、楽しんでいただけるように皆で力を合わせてがんばりますので、劇場に来て、元気になっていただけたら、こんなにうれしいことはないです。

ここ何年かで、劇場のお客様に教わることの質が変わってきた気がするんです。

コロナのときに「楽しい舞台がいい」「喜劇がいい」って本当に思いましたから。

これからコメディアンとして、面白い喜劇に呼んでいただけるように目の前の一作を大切にしていきたい。

どういうご縁があるんだろうと楽しみにしています。

取材・文/多賀谷浩子 撮影/齋藤ジン ヘアメイク/Miho Yanagi(Tron Tokyo Inc.) スタイリスト/奥田ひろ子(ルプル)

 

藤井隆(ふじい・たかし)さん

1992年に吉本新喜劇入団。テレビや舞台、音楽に幅広く活躍。自身が主宰した音楽レーベルSLENDERIE RECORDから、藤井隆プロデュースで、フットボールアワー後藤輝基のカバーアルバム第2弾「ホイップ」が5月17日(金)発売。6月からは『後藤輝基“ホイップ”ツアー2024 plus 藤井隆!』を全国5都市で開催。

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『カラカラ天気と五人の紳士』

東京公演:4月6日(土)~26日(金) シアタートラム
岡山公演:5月2日(木)~4日(土・祝) 岡山芸術創造劇場 ハレノワ中劇場
大阪公演:5月7日(火)~11日(土) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
福岡公演:5月15日(水)~16日(木) キャナルシティ劇場
作:別役実 演出:加藤拓也 
出演:堤 真一、溝端淳平、野間口徹、小手伸也、高田聖子、中谷さとみ、藤井 隆
企画・製作:シス・カンパニー TEL.03-5423-5906(平日11:00~19:00)

懸賞で当たった「棺桶」を担いで現れた5人の紳士たち。せっかくの景品なのだから、ここは誰かが死んで中に入らねば……と議論が始まった。そこへショッピングバッグを抱えた2人の女性がやってきて……。しばらく上演されることのなかった別役実のおかしみ溢れる戯曲を、飛ぶ鳥を落とす勢いの演出家、加藤拓也が手掛ける注目の舞台。

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