開け閉めをするときに便利なバネ口金を使って、日常小物をしまえるポーチを作ってみませんか? 今回はウエディング小物作家の渋沢英子(しぶさわ・えいこ)さんに、帯地で作る「丈夫で華やかな『ばね口ポーチ』の作り方」を教えてもらいました。
【前回】開け閉めがらくちん♪ きもの地をかわいい「ばね口ポーチ」に簡単リメイク
開け閉めがらくちん!
かわいいバネ口ポーチ
日常小物をしまえる便利なポーチを作りましょう。
渋沢さんが教えてくれたのは、バネ口金を使った、通称バネ口ポーチ。
布袋の入れ口にセットするだけなので、ファスナーやスナップを付けるよりずっと簡単にできます。
素材はきもの地でも、帯地でもOK。
端切れの色柄で自由に雰囲気を変えて楽しんでください。
《バネ口金とは》
二つ折りになったバネ状の金具(付属のピンとセット)。手芸店のほか100円ショップなどでも購入でき、サイズも豊富にそろっています。
布袋の入れ口にバネ口金の通し口を作って、差し込むだけ。付属のピンで金具の端を固定します。
帯地を使えば、しっかり丈夫に仕上がります
帯地で作るポーチもおすすめです。
帯の見せどころである御太鼓部分を切り取って使えば、とても華やか。
長いバネ口金をセットして、大きめのポーチやお出かけ時に持てるセカンドバッグにしませんか?
御太鼓部分を四角く裁って使っています。2枚仕立ての帯や芯地がある帯は、厚みがあるので、ぬいづらい場合は表地だけで作るといいでしょう。
バネ口金の長さを変えて...
バネ口金はマチ付きポーチが12cm、セカンドバッグが27cm。
マチ付きポーチ
帯の御太鼓の花柄を生かしています。底にマチを付け、入れ口にギャザーを寄せたたっぷりサイズ。化粧ポーチや旅行時の下着入れなどにしても。
開けるときは手でバネ口金を押します。手を離せばパチンと閉まるので、ファスナーで開け閉めするより手軽です。
横から見たところ。マチを付けただけでころんと愛らしくなりました。
セカンドバッグ
思い出の帯を形を変えて残せるのはうれしいこと。絹地独特の艶やかさがあり、フォーマルな洋装にも和装にも似合います。
裏袋を重ねてあるので、内側もぬい目やぬい代が見えずきれいです。
絹ならではの光沢とシンプルな形が魅力。ハンカチや財布、スマートフォンなどをさっと取り出せます。
セカンドバッグの後ろ面。帯の無地の部分を使ってすっきりと仕上げました。
作ってみましょう
作り方はどのポーチも同じです。
まず、端切れで布袋を作ってから、入れ口にバネ口金を通して仕上げます。
布袋を作る
表袋と裏袋を作って重ねます。各ポーチのサイズは下記を参照してください。
1.表袋と裏袋用の布を2枚ずつ用意し、袋状にぬう。脇は、表袋は上から6cmぬい残し、裏袋は上端までぬう。
2.表袋の左右の脇の上部は、ぬい代を割ってコの字にぬい留める。
3.表袋の上部を三つ折りにする。両端がバネ口金の通し口になる。
4.表袋を表に返し、裏袋を重ねて入れる。
5.裏袋の上端を表袋の三つ折り部分に挟み、まち針で留める。
6.三つ折りしたぬい代の下端をぐるりと1周ぬう。
バネ口金をセットする
セットの仕方は全てのポーチ共通です。
1.四角い小物入れ(大)の作り方を説明します。写真は上の手順で布袋ができたところ。
2.ポーチ本体のサイズに合うバネ口金と付属のピンを用意。バネ口金には上下があるので向きに気を付ける。
3.バネ口金を、片方のバネ口金通し口から通す。分かれている2本を同時に通していく。
4.バネ口金を通したところ。
5.バネ口金の端を合わせ、ピンをしっかり穴に差し込み完成。
布袋のサイズ
図のサイズで布袋を作ります。ぬい方の手順とバネ口金のセットの仕方は上記を、また、ギャザーの寄せ方やマチの作り方は下記を参照してください。
※単位はcm
※赤四角で囲まれた数字はぬい代
マチ付きポーチ
できあがりサイズ:12×11cm(マチ5cm)
材料: 帯の端切れ20.5×18cm2枚(表袋用)、20.5×13.5cm2枚(裏袋用)、12cmのバネ口金
* 布袋の角にマチを作る。また、バネ口金をセットする際、布にギャザーを寄せる。
【ポイント】マチを作る【ポイント】入れ口にギャザーを作る
セカンドバッグ
できあがりサイズ:27×15.5cm
材料: 帯の端切れ29×20cm2枚(表袋用)、29×15.5cm2枚(裏袋用)、27cmのバネ口金
※各2枚用意する