きものの端切れで作った小物をご紹介するこの連載は、今回から渋沢英子さんに教えていただくことになりました。初回にお届けするのは色とりどりのかわいい布の花です。
作り方は簡単。
端切れを花びら形に切り、数枚を合わせて1輪にします。
洗濯糊のように最初に布地に木工用接着剤を塗るので、しゃっきりした仕上がりで、布端の始末もいりません。
プレゼントにしても部屋飾りにしても、形くずれせず長く楽しめます。
小さな端切れでできるので、思い出のきものにシミがあっても大丈夫。
きれいなところを選んで作りましょう。
いろんな布で...
絞り地
布地を括ってから染める絞り染め。手触りが柔らかく表面に凹凸があるため、ふっくらした花になりました。
浴衣地
やさしい風合いの木綿の花。夏場は、浴衣を着たときの髪飾りにしても。
小花
サイズを変えるとイメージが変わります。例えばこれは径3cmのミニミニタイプ。手紙や季節のはがきに添えても。
小紋や紬地
花柄、縞柄、無地...。きもの地の色柄次第で多彩な花ができあがります。花びらごとに色柄を変えても楽しいですよ。
花びらの数や大きさを変えれば...
花びら6枚の大輪
径18cmの大輪。花びらは全て同じきもの地ですが、さまざまな色柄が混ざり合って華やかです。
花びら5枚の無地
無地のきもの地で作ると清楚な花に。花びらの数は好みで増やし雰囲気を変えましょう。
八重咲き
花びらを2重にしました。厚みが出るので、よりふっくらと立体感のある仕上がりになります。
1.花びら4枚のシンプルな花
4枚の花びらを合わせ、中央に丸い花芯を貼ります。
きもの地に木工用接着剤を塗っているので、切った布端がきれい。
形もくずれず、花びらのフリルのような雰囲気をずっとそのまま保てます。
軽く、手軽に付けられるのも魅力。
贈り物に添えれば、きっと思いが伝わります。
リボン代わりに贈り物に添えて
花びらさえ用意してあれば、花を1輪作るのに30分もかかりません。あいた時間に端切れを花びら形に切りためておくのもおすすめです。〈中〉径8cm
※〈特大〉〈大〉〈中〉〈小〉は花の大きさを表わしています
固定はクリップで
裏の土台(厚紙)にクリップを貼り、プレゼントに付けています。
2.花びらの数やサイズを変えて
上の花をアレンジ。
花びらの数を増やしたり、大輪や小花を作ってみるのも楽しいものです。
部屋の小物にプラスするほか、そのまま飾っても。
テープで貼るだけなので、外した後、もう一度別の使い方ができます。
花びらの数はお好みで。写真のように合わせ、中央に丸い花芯を貼ります。
スリッパの花で足元を明るく
市販のスリッパに花を貼るだけ。左右の花の数を変えて遊べるのも手作りだからこそです。左は〈中〉径8cm、右は径5cm
小花はポチ袋の飾りに
作り方は上記のシンプルな花と同じ。小さくしただけで可憐な表情になりました。ポチ袋だけでなく季節のはがきなどに貼って手渡しするのもよさそうです。〈小〉径3cm
カーテンのタッセルにも
絞り地の花も花びら5枚。2輪を並べてリボンに貼り、カーテンに結んでいます。季節ごとに花を取り換え、部屋のイメージを新しくしても。〈中〉径8cm
ティッシュケースのアクセントに
浴衣地の花は花びら5枚。ティッシュケースだけでなく、クッションやランチョンマットの隅にぬい留めるなど自由に使い道を広げてください。〈中〉径8cm
テープで貼るだけ
裏の土台(厚紙)に両面テープを付け、小物や窓に貼ります。小物を傷めることなく外せます。