きものの端切れに刺繍をしてみませんか? 花や縞、幾何学など、もともと描かれている模様に沿ってステッチするだけ。その部分が立体的に浮かび上がって、小物のすてきなアクセントになります。図案作りが必要ないから、とても簡単です。定期誌『毎日が発見』で人気の連載「マミ山本さんのきもの小物でリフォーム」より、「きもの柄に沿ってちくちくと縫う簡単刺繍」をご紹介します。
布バッグに花の模様を
花柄のきもの地を切り抜いてシンプルな布バッグに貼り、数枚の花びらにステッチしました。
きもの地と同じ色の糸を使って、花の線をより際立たせています。
線が曲がっても、糸が線からはみ出しても大丈夫。
それが味わいになります。
材料
きものの端切れ適宜、好みの色の刺繍糸(25番か5番)、刺繍針(No.6かNo.9)、刺繍枠、木工用接着剤、ほかに手ぬい糸
作り方
手持ちのきものの好きな部分を使いましょう。布バッグで説明しますが手順はストールと帽子も同じ。巾着は工程3のみ同じです。
①きもの地の柄部分を好みの形に切り抜く。
②布小物(ここでは布バッグ)に①を木工用接着剤で貼る。端切れの端はきもの地に近い色の手ぬい糸でまつる。
③刺繍枠をはめてきもの柄の一部にステッチする。25番糸は3本取り、5番糸は1本取りにすると線の太さのバランスがいい。
【サテン・S】花びらや葉の面を埋めるときに
【アウトライン・S】茎などの線を描くときに
【フレンチナッツ・S】花芯やドット模様を付けるときに
*Sはステッチ
ワンポイント刺繍の巾着
刺繍したきもの地で巾着を作りました。
刺繍糸ときもの地の色を変えて、模様の輪郭や立体感を引き立てています。
小物入れとして、またプレゼントにもおすすめです。
巾着のできあがりサイズは右から5×10cm、7×13cm、11×12cm。
ストールにきもの地を散らして
きもの柄を切り抜いてストールに貼り、ステッチしました。ストールに新しい模様を描くように、大小の端切れを散らしています。
【ロング&ショート・S】葉脈など不規則な形の線を描くときに
帽子にリボンを巻くように
きもの柄を細長く切り抜いて帽子に貼り、ステッチ。リボンのような使い方ができるのは、同じパターンの連続柄だからこそ。
柄に沿って細長く切り抜いて...
【ブランケット・S】端切れの周囲に
【まとめ読み】マミ山本さんの『端切れできものリフォーム』記事リスト
取材・文/飯田充代 撮影/奥谷 仁 イラスト/小池百合穂