趣味で絵を描いてみたい! でも上手に描けなくて続かない...。そんな経験はありませんか? 手軽に始められる絵を趣味にできたら毎日の楽しみが増えそうですよね。そこで、テレビ番組「プレバト!!」(MBS・TBS系)でもおなじみの画家・野村重存先生にスケッチの基礎を解説していただきました。基礎編の連載5回目は、「古城の木」がモチーフです。
【基礎編】古城の木
今回はイタリアの古都、アッシジの風景で、丘の頂に残る古城にある新緑の木を描きました。
葉の繁った木は意外に描くのが難しいので、なぞり描きから練習するとよいでしょう。
下絵
【下絵の使い方】
・この印刷の上をなぞるように鉛筆で描きます。はじめはHBくらいの硬さの鉛筆を使い、描き進めながら順次Bや2Bの軟らかめのものを使うとよいでしょう。
・コピーして描いていただいて構いません。
・水彩絵の具や色鉛筆で着色して楽しめます。絵の具で着色する場合はコピーすることをおすすめします。
鉛筆描きの手順
(1)城塞と葉の繁った枝葉に日陰の暗い調子を描き始めます。葉の集まりは鉛筆の芯先でランダムな点を打つようなタッチで描きます。
(2)枝葉の明るい部分は紙の白さを生かすように描き残します。
(3)幹や枝にも影の暗さを描きます。左上からの日差しなので、右側が影になります。
(4)地面の影や木の影を描き足していきます。
鉛筆描きのお手本
完成。
木の明るい部分にも点状のタッチで葉の様子を描き、影の暗さも濃くして明暗のコントラストを強調します。
立体感が出てきたら完成です。
着色のお手本
●着色のポイント
葉の緑はやや黄色がかった淡い緑色で薄く塗り始め、徐々に影の暗い緑色を重ねていきます。空の色は薄めに塗ると明るくきれいな青空になります。