キルト作家・キャシー中島さんと洋輔さんが今回挑戦したのは、明るいハワイのモチーフを布に型染めする技法・ハワイアンステンシル。
ソーイングなしだから簡単。手持ちの小物で試せる魅力を教えていただきました
<ハワイアンステンシル>
ハワイのモチーフを布用アクリル絵の具で型染めしましょう。
モチーフをくりぬいたステンシルシート(型紙)を布の上に置き、くりぬいた部分に色を付けます。
キャシー中島さん作
花と葉、実の図案をレイのようにつなげます「ククイ模様のストール」
キャシーさんが選んだステンシルの図案は、南国ハワイにおおらかに育つ木・ククイ。
「たくさんの実がなることから、お金持ちになる木といわれていて、とても縁起がいいんです」
ストールの縁にぐるりと染めてあるので、首にレイをかけているように見えてすてきです。
「私は、若い頃からステンシルが大好き。暮らしの中で楽しんできました。リビングルームの壁や、無地のきものに花模様を染めてみたことも...」
そんな経緯もあり、ハワイアンステンシルを提案する川島香織さんとも大の仲良し。
「この図案も川島さん作です。色を変えるとまた違う雰囲気になりますから、お好みでね」
市販のストールがオリジナルになります。テーブルクロスやハンカチにステンシルしても。
洋輔さん作
多色の絵の具を使ってカラフルに!「サンライズシェルのミニトートバッグ」
洋輔さんにとってもステンシルはなじみ深いもの。幼い頃に使っていた子ども部屋の窓には、母・キャシーさんが染めてくれたイルカ模様のカーテンがかかっていたそうです。
今回、ミニトートバッグに施したのは、サンライズシェル。才能を開花させる、心を癒やすなどの意味を持つ貝を、昇る朝日のように描いたモチーフです。
「貝を色とりどりに塗り分けた後、縁に少量の黒をのせて引き締めたところが僕らしさ。仕上げに、光るビーズを輪郭にぬい留めて、ハワイの海辺の景色のようにきらきらさせました」
色を重ねたり、刺しゅうをしたり。遊び心でアレンジできるのもステンシルの魅力です。
川島香織さんに聞きました
楽しい型染め・ハワイアンステンシルのすすめ
ハワイアンステンシルの第一人者・川島香織さんとおしゃべりしながらステンシル。
コツを教えてもらいました
キャシーさんと同じように、ハワイの雄大な自然が大好きという川島さん。
"好き"の気持ちが高じて、以前から学んでいたステンシルに、ハワイの植物や海の動物のモチーフを使うことを思いついたそうです。
「南国らしいモチーフに明るい色を染めていると、気持ちも明るくなるんです」
今回のククイは"お金持ちになる"、シェルは"心を癒やす"。
一つ一つの形に込められた意味も心に響いて、小物に愛着が湧くと話してくれました。
「ステンシルはどんな布にもできます。布用のアクリル絵の具を使えば、洗濯をしても色落ちしませんから安心です」
ステンシル用のアクリル絵の具やブラシは、最近100円ショップなどでも手軽に求められるようになりました。
布に限らず、部屋にある木の小物や壁の一部に施してインテリアとして楽しむのもいいですね。