ターシャ・テューダーに憧れた写真家の「シンプルな日々の食卓」/バーモントの片隅に暮らす(12)

「50代は十分若いわ。やりたいと思ったらやりなさい」。ターシャ・テューダーにそう言われ、アメリカのバーモント州を舞台に「夢」を追い続ける写真家、リチャード・W・ブラウン。ターシャの生き方に憧れ、彼女の暮らしを約10年間撮影し続けた彼の感性と、現在75歳になる彼の生き方は、きっと私たちの人生にも一石を投じてくれるはずです。彼の著書『ターシャ・テューダーが愛した写真家 バーモントの片隅に暮らす』(KADOKAWA)より、彼の独特な生活の様子を、美しい写真とともに12日間連続でご紹介します。

ターシャ・テューダーに憧れた写真家の「シンプルな日々の食卓」/バーモントの片隅に暮らす(12) p126.png自宅のリビングルーム。

日々の生活

食事

現在は妻のスーザンとふたりの生活だが、料理はふたりでよくする。

ふたりとも格別グルメというわけではないし、毎日、牛・豚肉を大量に食べるという方でもないので、日々の食事は、具を入れたスープとパンとサラダなど、比較的シンプルだ。

この地域にはおいしいベーカリーがいくつもあるのでありがたい。

ぼくの楽しみは感謝祭のごちそうだ。

詰め物をした七面鳥のローストに、カボチャにマッシュポテト。

もちろんおいしいグレービーは必須だ。

パスタも好きだ。

ぼくの好みはミートボール入りである。

実際、ふたりとも忙しいので、手のかかる料理を作るときは多めに作り、2、3日食べ続けたりする。

正統な料理人には邪道だと言われるかもしれないが......。

ふたりとも野菜はたくさん食べる。

スーザンが、いつもいろいろなサラダを作ってくれる。

ぼくは母から、野菜は体にいいと刷り込まれてきた。

日本の出版社の友人たちと食事をしていつも思ったのは、日本人の食事はとても健康的だということだ。

夕食に蒸し野菜をたくさん食べるのを見て、見習おうと思った。

バーモントでは停電がよくあるので、電気は当てにならないため、調理はガスでする。

ガスの方が、おいしく仕上がる気がする。

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玄関ポーチのスーザンとバーニー。

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庭の食事コーナー。

【まとめ】『バーモントの片隅に暮らす』記事リスト

ターシャ・テューダーに憧れた写真家の「シンプルな日々の食卓」/バーモントの片隅に暮らす(12) バーモント書影.jpgターシャ・テューダーとのエピソードやバーモント州の自然の中で暮らす様子が、数々の美しい写真とともに4章にわたって紹介されています

 

リチャード・W・ブラウン
写真家。ハーバード大学で美術を学んだ後、教師をへて写真家に。ターシャと同じボストン出身、バーモント在住。1990年から2007年にかけて、ターシャを何度も訪ねて庭や暮らしを撮影し、『暖炉の火のそばで』『ターシャ・テューダーの世界』『ターシャの庭』『ターシャの家』など多数の写真集を出版。これらの写真集によってターシャ・テューダーの美しい庭やナチュラルライフが広く知られるようになった。ニューイングランドの自然や人々の暮らしをとらえた写真集も定評がある。


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『ターシャ・テューダーが愛した写真家 バーモントの片隅に暮らす』

(リチャード・W・ブラウン/KADOKAWA)

ターシャ・テューダーの生き方に憧れ、ターシャの暮らしを約10年間撮影し続けた筆者は、27歳からターシャと同じバーモント州に住み、広大な自然を守りながら、半自給自足の生活を送ってきました。充実の晩年を送る彼の家・仕事・趣味・病・バーモントへの思い・ターシャへの尊敬の念などを、多数の美しい写真とともに紹介している一冊です。

※この記事は『ターシャ・テューダーが愛した写真家 バーモントの片隅に暮らす』(リチャード・W・ブラウン/KADOKAWA)からの抜粋です。

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