「50代は十分若いわ。やりたいと思ったらやりなさい」。ターシャ・テューダーにそう言われ、アメリカのバーモント州を舞台に「夢」を追い続ける写真家、リチャード・W・ブラウン。ターシャの生き方に憧れ、彼女の暮らしを約10年間撮影し続けた彼の感性と、現在75歳になる彼の生き方は、きっと私たちの人生にも一石を投じてくれるはずです。彼の著書『ターシャ・テューダーが愛した写真家 バーモントの片隅に暮らす』(KADOKAWA)より、彼の独特な生活の様子を、美しい写真とともに12日間連続でご紹介します。
自宅のリビングルーム。
日々の生活
食事
現在は妻のスーザンとふたりの生活だが、料理はふたりでよくする。
ふたりとも格別グルメというわけではないし、毎日、牛・豚肉を大量に食べるという方でもないので、日々の食事は、具を入れたスープとパンとサラダなど、比較的シンプルだ。
この地域にはおいしいベーカリーがいくつもあるのでありがたい。
ぼくの楽しみは感謝祭のごちそうだ。
詰め物をした七面鳥のローストに、カボチャにマッシュポテト。
もちろんおいしいグレービーは必須だ。
パスタも好きだ。
ぼくの好みはミートボール入りである。
実際、ふたりとも忙しいので、手のかかる料理を作るときは多めに作り、2、3日食べ続けたりする。
正統な料理人には邪道だと言われるかもしれないが......。
ふたりとも野菜はたくさん食べる。
スーザンが、いつもいろいろなサラダを作ってくれる。
ぼくは母から、野菜は体にいいと刷り込まれてきた。
日本の出版社の友人たちと食事をしていつも思ったのは、日本人の食事はとても健康的だということだ。
夕食に蒸し野菜をたくさん食べるのを見て、見習おうと思った。
バーモントでは停電がよくあるので、電気は当てにならないため、調理はガスでする。
ガスの方が、おいしく仕上がる気がする。
玄関ポーチのスーザンとバーニー。
庭の食事コーナー。
ターシャ・テューダーとのエピソードやバーモント州の自然の中で暮らす様子が、数々の美しい写真とともに4章にわたって紹介されています