「いまの鳴き声はどんな意味?」「なんでいつも、ごはんをちょっとだけ残すの?」など、猫の行動にはミステリアスなところがたくさんありますよね。そこで、SNSで人気の獣医師・藤井康一さんの著書『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(KADOKAWA)より、フードやトイレなど暮らしのコツや、不調や病気に関する最新の医療情報など、猫についての最新情報をご紹介します。
Q.猫に食べさせてはいけない食材を知りたい
A.ネギ、タマネギ、ニンニク...は猫には絶対NG!
ご存じの人も多いでしょうが猫がネギ類を食べると赤血球が破壊され貧血を起こします。
タマネギ、ニンニク、ニラなどに含まれる硫酸化合物が原因ですが、この成分は加熱調理してもなくなりません。
ネギを使った料理からネギを取り除いて与えても中毒を起こします。
とくに猫にとってニンニクはタマネギの約5倍毒性が強く、少量で中毒を起こす可能性があります。
症状は貧血に加え、よだれ、嘔吐、下痢、心拍数と呼吸数の上昇......。
食後、症状が現れるまでに2~4日かかります。
猫をキッチンに自由に出入りさせている飼い主さんは、猫がうっかり残飯を食べたり、毒となる食材にふれたりすることがあるので十分注意してください。
【猫にとってのNG食品】
- 生の卵の白身(火を通して与えるのはOK)
- アワビ、サザエ
- 熟していない青いトマト
- ホウレンソウ、キノコ類
- 生のジャガイモ、タマネギ、長ネギ、ニンニク、ラッキョウ、ニラ
- チョコレート
- カフェイン
- ブドウ(干しブドウも含む)
- ナッツ類
Q.歯磨き粉に猛烈に興味を示すんだけど!
A.ミントの香りが好きだけどキシリトールは危険!トマトの葉と茎にも注意を
猫はミントの香りを好むので、飼い主さんが持っているミント系のガムやキャンディー、歯磨き粉などに興味を示すことがあります。
香りをかがせるのは問題ありませんが、決して舐めさせないようにしてください。
それらの食品に含まれるキシリトールは猫にとって危険な甘味料。
食べてしまうと少量でも低血糖や肝障害を起こし、死亡することもあります。
意外なところでいえば、家庭菜園でうっかり毒に触れてしまうことがあります。
それはトマトです。
といってもトマトの実ではなく、葉や茎。
食べるとひどい下痢などの症状が出ます。
猫は植物をいじって遊ぶので、庭先に猫を出している飼い主さんは注意しましょう。
いずれにしても口に入れた場合はすぐに受診してください。
イラスト/柴田ケイコ
ほかにも書籍では、フードやトイレなどの「猫との暮らしのコツ」や、不調や病気に関する「医療情報」など、猫に関する285の最新情報が分かりやすく解説されていますので、興味がある方はチェックしてみてくださいね。