◎必ず使う食器だけを残す
器の取捨選択をする上で意識したのは、「稼働率100%の食器棚」にすること。
台所道具と同様に、用途や使う場面を限定する専用の物ではなく、何通りもの使い方がイメージできる物を残すようにしました。主に残した器は、飯碗、汁椀、深めの取り皿、蕎麦猪口、七寸皿など。この5種類があれば最低限、ほとんどの料理をまかなえます。

なかでも、柔軟な使い方ができる物としておすすめしたいのが、蕎麦猪口です。お蕎麦をいただく時はもちろん、お茶やお酒を飲むカップにしたり、副菜を盛る小鉢にしたり、デザートを入れてみたりと、多くの場面で活躍しています。朝昼晩と、一番手に取る器です。それから、以前は来客のことを考えて、ティーカップやグラスも4~5客揃えていました。しかし、年間で数えてみても頻繁にお客様が来るわけではなく、皆が同じカップでなくても良いのではないかと思うようになりました。
地震ではガラスは粉々に割れ、陶器が割れるより何倍も後片付けが大変でした。たくさん持っていたグラスをはじめ、飯碗や長皿、カトラリーなども一つの種類に対する個数を減らしました。今は一つの種類につき、多くても二つまでにしています。数が多かった時は、つい手前や上にある物を使いがちでしたが、すべての物が取り出しやすくなった今は、目標だった「稼働率100%」に限りなく近づいています。

◎器の形状に変化をつければ飽きがこない
器の数を適正量にする際に大事にしたのは、形のバリエーションです。丸や四角といった異なる形を組み合わせることで、食卓に変化が出て奥行きが感じられます。
たとえば、取り皿を使いやすい丸形にしたら、魚や漬物は角皿にしてみる。片口などがあればテーブル上で高さも出ますし、注ぎ口があるので酒器や中国茶を注ぐときの器としても使えます。特徴的な絵柄や色だけで変化を出すよりも、形のバリエーションの方が和洋中の料理に対応でき、食卓の印象が単調にならないと思います。
また、調理道具をそのまま食卓の器として出すというのも変化を出す一つの方法です。すり鉢は購入する際にテーブルに出しても違和感のないサイズを選びました。ここでも兼用できるということを大切にしています。









