「いつか使う」より「今、好きか」。過去の執着をほどき、未来に"余白"を作る手放し術

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『ほんとうの豊かさに出合うための9週間 部屋と心が自然に整う"一生もの"の暮らし』 (深尾双葉/KADOKAWA)第2回【全8回】

YouTubeで夫婦二人暮らしの穏やかな日常を発信する、深尾双葉さん。その著書『ほんとうの豊かさに出合うための9週間 部屋と心が自然に整う"一生もの"の暮らし』(KADOKAWA)は、単なる片付け術の解説書ではありません。9週間という時間をかけ、住まいと心に溜まった「余分なもの」を少しずつ手放していくための優しいガイドブックです。年齢を重ねるごとに、持ち物も暮らしも「身軽」でありたいもの。本書は、無理に捨てることを強いるのではなく、「自分にとって何が大切か」を問い直すきっかけをくれます。今回はこの本の中から、「ほんとうの豊かさ」を見つめ直すためのヒントをご紹介します。

※本記事は深尾 双葉著の書籍『ほんとうの豊かさに出合うための9週間 部屋と心が自然に整う"一生もの"の暮らし』から一部抜粋・編集しました。

残す時の判断基準は"今好きかどうか"

残す時の判断で特に大事にしていたのは、"今"の感覚です。「いつか使うかも」「念のために持っておこう」と思って残しがちな物は少なくないかもしれません。

でも、明日も明後日も1年後も、未来のことは誰にもわかりません。状況や環境だけでなく、自分の気持ちさえも刻々と変化していくもの。先々を案じても仕方がありません。「今の自分の感覚に重きを置く」と決めるだけで、取捨選択がしやすくなると思います。

そして、"今"にフォーカスすることは、今しか見ないということではありません。手放すことは、過去・現在・未来を繋ぐ行動を捉えることもでき、過去の執着をほどき、未来に余白を与える意味を持ちます。つまり、手放すことは、今を起点に未来を生き抜くスキルを身につけることとも言えそうです。

また、残す物は「今の自分がほんとうに好きで大切にできるかどうか」も大事なポイントです。「もったいない」「高価な物だから」といった理由ではなく、あくまでも今の自分の心の声に従って決めます。圧倒的に好きな物だけが残るので、よりいっそう愛着も湧いてくるはずです。

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純粋な「好き」という気持ちに似た紛らわしい感情もあります。たとえば、「好き」をこじらせて放せなくなる"執着"、とりあえずという感じで買った"消極的な好き"、なくなったら困るといった不安からくる"保険的な好き"、好きだけどこの先はわからない"暫定一位の好き"など、実は絶対手元に残したい"ほんとうの好き"とは違うものも多いことに気がつきました。

手放しの過程では、今の自分にとってほんとうに必要なこと、大切なこと、あるいは手放したいと感じているものが、だんだんとわかってきました。それは物理的な物だけではなく、家事の仕方や暮らし方、お金に対する考え方や人生観にも繋がっていることに気づきました。物を通して、自分自身のあらゆることを改めて見つめ直すことができたのです。そんな体験は初めてでした。

手放しのほんとうの効果は、物を捨てるから整うのではなく、無駄を削ぎ落とすことで本質が見えてくるところにあるのだと思います。

 
※本記事は深尾 双葉著の書籍『ほんとうの豊かさに出合うための9週間 部屋と心が自然に整う“一生もの”の暮らし』から一部抜粋・編集しました。
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