「『そんな嫁とは別れたら?』『そんな嫁さんがいる本家なんか、法事でも恥ずかしくて行きたくない』...かつて親戚からとんでもない暴言がありました。20年以上前の話になりますが、私が出産した頃、育児に仕事に家のことと、なんでもやろうと頑張りすぎてしまい、結果的にストレス性の難聴になってしまった時期でした。それを知った夫は...」
■出産直後、育児や仕事などでストレス性の難聴に。親戚から暴言を浴びせられていることを知った夫は
さらにストレスがかかり、ますます耳の調子が悪くなりそうだった矢先、その事情を義母から聞いた夫が、その親戚にすぐに電話をしました。
「ワイがもろた嫁やけん、口出さんといてくれるか? おっちゃんとこには何も迷惑かけてないやろ? たとえ耳聞こえんでも、言葉しゃべれんでも、目ぇ見えんようになっても大事なワイの嫁やけん」
はっきりと言ってくれたその言葉に感動し、本当にこの人と結婚してよかったと思いました。
幸いなことに難聴はその後すぐ直り、職場にも復帰できました。
その4年後には次男(現在19歳)も授かり、何事もなく無事出産、育児、仕事復帰と時は流れ、今に至ります。
当時の難聴の原因がストレスだったということで、きっと夫のあの一言が、育児に仕事に家の事、「全てをこなさなきゃいけない」と気負ってしまっていた私の心を救ってくれたのだと思います。
完璧じゃなくてもいいんだ、と私を安心させてくれた夫を本当に大切にしたいと思いましたし、あれから30年ほどたった今でもそう思い続けています。