2人ともお試しが好感触で、テレビの音量は半分近く下げられましたので、最終的に購入しました。いま、2人ともリビングの手に取りやすい場所に、老眼鏡と並べて置いています。四六時中つけているわけではありませんが、「femimiがある」という安心感があるのがよいようです。義父は通院時には必ず付けて行くようになり、お医者さんとお話する際のストレスが軽減されたようでよかったです。「一緒についてきて」と言われることもほぼなくなりました(笑)。
今回購入してみてのいちばんの感想としては、「集音器の手軽さ」が本当にありがたかった、ということです。「少し聞こえなくなったけれど、歳だからある程度は仕方ない。日常生活はだいたい今まで通りに過ごせているから何かを変える必要はない」と両方の父が思っていたので、とにかく「すぐに試せる」というのが、わが家の場合は集音器の最大のメリットでした。
高齢者の場合は少しずつ聞こえなくなっていくのでそれに慣れて「とりあえず過ごせているし、補聴器を作るなんて大げさな!」と思ってしまう場合も多いかもしれません。でもそのままにしているうちに外出しなくなったり、人とコミュニケーションを取ることを避けるようになったりすると認知機能も低下することもあるので、先延ばしにしてはいけないと実感しました。また2人の父を見ていると、老眼鏡のように必要な時に使うことだけでも生活の質が上がっているように感じます。ハードルが低い「集音器」という選択肢もあることを、もっと多くの人に知ってほしいです。
イラスト=荻野千佳
『femimi(フェミミ)ポケット型デジタル集音器』(VR-M700)
小さな音も最大「約125倍」まで増幅することができる高性能なデジタル集音器。手のひらに収まるポケットサイズで、本体は約19gの軽さ。イヤホンマイクを耳につけ、本体の電源を入れて音量を調節するだけというシンプルな操作性が好評。
バッテリーは充電式なので、付属のクレイドルに置くだけでOK。(充電時間:最大3.5時間)。充電忘れや残量が少ないときは乾電池(単4形1本、別途購入)も使用可能。