スマホやPCの見すぎで、目のトラブルを抱える人は年々増えています。
本書『1日3回ツボを押すだけで目はすぐによくなる! 』では、近視・老眼・疲れ目・ドライアイなどの目の悩みを解消する「ツボ押し」法を紹介。
休憩時間などの空き時間に「ツボ押し」して、ツライ目の悩みを解消しましょう!
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前の記事「老眼の進行を防ぎたい! それなら抗酸化作用が高い栄養素がおすすめです/「ツボ押し」で目の不調を解消(9)」はこちら。
老眼をよくする生活習慣
~スマホの使用を控え、老眼鏡などの装用を~
目を酷使することで起こる若年性老眼と、スマートフォンを長時間使用することで起こるスマホ老眼。近く、または近くと遠くにピントが合いにくくなるという症状が現われます。そして、パソコンやスマートフォンから発せられるブルーライトが原因のひとつだといわれています。
若年性老眼やスマホ老眼になったら、ツボを押すほかに、老眼鏡をかけたり、スマートフォンの使用を控えたりすることが必要です。
視力に合う老眼鏡をつくる
疲れ目であれば、1時間に数分目を休めれば楽になりますが、若年性老眼の場合、その程度では回復が望めません。
手元にピントが合いにくくなったり、目から30~50センチ離れたところにあるものやパソコンの画面がぼやけたりするようなら、老眼が進行している可能性があります。これ以上進行するのを防ぐために、ツボを押したり、老眼に効く栄養素を摂ったりしましょう。
そして、パソコンやスマートフォンの使用の合間にゆっくりと目を休めます。近くが見えにくいまま無理に見ようとすると、毛様体筋が緊張し続けて、どんどん疲労が蓄積します。それで症状がよくなるということはありません。そのため、老眼の症状が現われたら、既製品ではなく眼鏡の専門店で自分の視力に合った老眼鏡をつくります。仕事でパソコンを使う場合は、異なる距離の視力を補正できる中近両用の眼鏡をつくって職場に置いておきましょう。
遠近両用のコンタクトレンズもあります。老眼鏡は、かけたままだと遠くのものが見えづらいので、遠くを見るときは外す必要がありますが、遠近両用のコンタクトなら遠くにもピントが合うようになっています。
スマホの使用環境を見直す
スマホ老眼のいちばんの予防策は、スマートフォンを使わないことです。しかし、利便性の高いスマートフォンを生活から切り離すのはむずかしいかと思います。それなら、少しでも目への負担を軽くするため、まず画面を見にくくない程度まで暗くしましょう。
次に、使用時間を見直します。使うときだけ電源を入れ、それ以外は電源をオフにしておけば、暇なときにスマートフォンを見る習慣がなくなります。できれば、スマートフォンから携帯電話に代えて、画面を見る回数や使用時間を減らすという手段も考えてもらえたらと思います。
パソコンやスマートフォンを使うときは、目に入るブルーライトを抑えられる眼鏡をかけて目を守りましょう。
老眼の症状があるときにかぎりませんが、"歩きスマホ"を避けます。周囲への注意を欠くので危険なだけでなく、歩きながらのスマートフォンの操作は、揺れる画面を目で追うので目によくありません。スマホ老眼予防のためにも、歩きスマホはやめましょう。
◆◆目のすっきり感UPレッスン◆◆
まぶたを閉じる
眼精疲労の自覚はなくても、日頃の疲れが溜まっている目には、休み時間が必要です
目は、1日のうちの起きている時間である、16~18時間働きっぱなしです。普通に暮らしているだけでも、目には多くの情報が飛び込んでくるので、知らず知らずのうちに疲れているのです。
酷使される目を休めるために、まぶたを閉じる時間をつくってあげましょう。そのときには、好きな音楽を流したり、ぼーっとしたりと、自分の好きなように過ごせばOK。
仕事の合間や、電車での通勤中など、いつでもどこでもできます。
森岡清史(もりおか・きよし)
医学博士。吉祥寺森岡眼科院長。浜松医科大学医学部卒業後、東京大学大学院医学系研究科にて網膜色素上皮細胞の研究(微細形態)に従事。東京大学大学院を修了。医学博士取得。日本眼科学会眼科専門医に認定。東京医科大学病院眼科勤務、田無第一病院(現・西東京中央総合病院)眼科医長を経た後、吉祥寺森岡眼科を開設。全国でも数少ない眼精疲労治療室を併設して、東洋医学の考え方を取り入れた専門的な治療にもあたっており、今までにのべ15万人以上の患者を診てきている。
『1日3回ツボを押すだけで目はすぐによくなる! 』
(森岡清史/KADOKAWA)
中高年の老眼はもちろん、スマホなどの普及で目にトラブルを抱える人は年々増加しています。現代人が抱える近視・老眼・疲れ目・ドライアイなど目の悩みを解消する「ツボ押し」法をメインに、名医がわかりやすく解説。ひと目でわかるツボ押しマップ付き。