更年期障害の2大療法、ホルモン補充療法と漢方療法/更年期障害(8)

pixta_29457813_S.jpg40代半ばを過ぎて妙にイライラすると感じたら、更年期が始まっているかもしれません。更年期は、思春期と並ぶホルモンの大変動期で、疲労や肩こり、のぼせなど、これまで感じなかったさまざまな不調が起こりやすくなります。ひどくなると、更年期障害と呼ばれ、日常生活に支障をきたすこともあります。

この大変動期をできるだけ心地よく過ごすにはどうしたらよいのか、飯田橋レディースクリニック院長の岡野浩哉先生にお伺いしました。今回はその8回目です。

前の記事「更年期を迎えたら、生活習慣の見直しを/更年期障害(7)」はこちら。

 
自分に合った治療法で、つらい症状を改善

女性ホルモンが急激に減少して閉経を迎えることは、女性ならば誰しも経験する体の変化です。ですが、更年期のつらい症状に悩まされるかどうかは、人それぞれ異なります。たとえ症状があっても生活に支障がない程度ならば、先にお話ししたバランスのよい食事や適度な運動などの生活改善を心がけることで、この時期をやり過ごすことができるでしょう。しかし、生活に支障が出るほどつらい症状がある場合は、我慢せずに婦人科や更年期外来などに相談してみましょう。

更年期のつらい症状を改善するには、いくつかの治療法があります。代表的なのが、「ホルモン補充療法(以下、HRT)」と「漢方療法」です。のぼせや発汗などのホットフラッシュと呼ばれる症状や性交痛、関節痛などには、減少したエストロゲンを補うHRTがよく効きます。使い始めて数日で効果を実感する人もいるほどで、早めの治療効果が期待できます。しかし、乳がんのように女性ホルモンが関連する病気にかかったことがある人は、治療を受けられない場合があります。

一方、漢方療法は、めまいや耳鳴り、寝つきの悪さなど、原因がはっきりとしない不定愁訴や、日によって不調の出る内容が変わる、イライラする、気分が落ち込むといった精神的な不調がある場合に効果的です。症状に合わせて、HRTとの併用も可能です。

また、気分の落ち込みや不安感、焦燥感が強い場合は、安定剤や抗うつ剤などの向精神薬も有効です。医師に相談のうえ、自分に合った治療法や薬を見つけることが、早期改善の近道です。

 

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取材・文/笑(寶田真由美)

<教えてくれた人>
岡野 浩哉(おかの・ひろや)先生

飯田橋レディースクリニック院長。群馬大学医学部卒業後、同医学部附属病院産婦人科、 東京女子医科大学産婦人科などで臨床経験を経て、平成20年に飯田橋レディースクリニック設立。 「患者にやさしい医療」をモットーに、新聞・雑誌等メディアへ執筆多数。

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