リンパティック・ストレッチの考案者である前新マミさんに、全身のリンパの流す「腱鞘炎の予防になるストレッチ」を教えてもらいました。
リンパ体操とは
練習量の多いバレリーナの疲れを取り、筋肉を蘇らせるメンテナンスのためにリンパティックストレッチ(リンパ体操)を開発。リンパの流れを促進し、体や筋肉を修復・回復、歪みを正すのが目的です。
「腱鞘炎の予防は指先だけでなく、手首と腕全体をストレッチすることも大切です」
腱鞘炎は、手や手首を使い過ぎたことによって起こることが多い疾患です。
スマートフォンやパソコンの使い過ぎなども、腱鞘炎を招く要因になります。
比較的女性に多いので、女性ホルモンも関係しているともいわれています。
指や手首などの痛い部分の炎症だけでなく、腕全体の筋肉がねじれてしまっていることも多いようです。
ねじれや歪みを正すようにストレッチして、手首に集まるリンパや血液の流れを良くしてあげることが予防になります。
こんな人はぜひトライ!
□腱鞘炎の疑いがある
□指先がこわばる
□握る力が弱くなった
《指先の筋肉トレーニング》
手ぬぐいやハンカチを握って腕を前に伸ばし、指で手ぬぐいを少しずつ手繰り寄せます。指や握る力のトレーニングになり、意外と腕全体の力も使っているのを感じられます。
指先をしっかり伸ばして上に向けて8秒キープ。次に人さし指と親指をつけて下に向けて8秒キープします。左右の腕と手首に差があるのを感じてください。手首にはリンパ管が集まっているので、リンパの流れも促進されます。8回行いましょう。
1
2
OK
指をしっかり伸ばして人さし指と親指をピタリとくっつけます。こうすると腕の筋肉までストレッチされます。
NG
指が伸びていないと効果は半減します。
《お風呂でストレッチ》
腕を前へ伸ばして反対の手で握ったら、左右にグルグルと腕を回転させます。腕の力を抜いて肩から回転させます。腕のねじれが解消されます。
取材・文/石井美佐 撮影/藤田浩司 ヘアメイク/ange