春は自律神経が乱れやすい!? 「自律神経失調症」予防&改善のためにやってみたいこと

検査では異常がないのに、体の調子が悪いなんてことはありませんか? 実は骨盤のゆがみを正すことで、そんな自律神経の乱れから起こる不調を改善できるケースもあるんです。そこで今回は、神経内科クリニック院長の久手堅 司(くでけん・つかさ)先生に「"自律神経失調症"予防&改善のためにやってみたいこと」について教えていただきました。

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マイナスの症状が連動し、さらに姿勢が悪くなる

スマートフォンなどを操作していると、つい猫背になりがちです。

首が前に出て、首の頸椎のカーブが失われてストレートネックになっている人も。

すると、喉の違和感など首にまつわる症状の他、息苦しさなど呼吸器の症状をはじめ、動悸といった心臓の症状、胃もたれなど消化器の症状も出やすくなります。

「猫背で前屈みの姿勢では、胸郭が狭くなって肺や心臓を圧迫します。また、胸郭が腹部を圧迫することで、胃の調子が悪いといったことも起こるのです。結果として、さまざまな症状が積み重なります」と久手堅先生は話します。

背骨がゆがんで自律神経の働きがスムーズでなくなることに連動し、胸郭で圧迫された心臓、肺、消化器の機能も落ちていきます。

さらに、加齢とともに女性の場合は、閉経後の女性ホルモンの減少で、骨粗鬆症が起こりやすいため、姿勢が悪いと背骨の圧迫骨折にもつながります。

加えて、自律神経の乱れによる体調不良で運動不足になっていれば、サルコペニア(筋肉量が減って身体機能が低下した状態)のリスクも高まるのです。

「どんどんマイナスの症状が連動して、自律神経失調症と診断された後に、さらに体調不良が続くようなことも起こります。その負の連鎖にさえも、気付かないことがあるのです」と久手堅先生。

例えば、左頭部の片頭痛に悩まされている場合、左の首や肩のコリがひどいことがあるそうです。

それは、荷物を左腕で持つ癖があるなど、日頃の姿勢で骨格が左側に傾いていることで起こります。

ただし、本人は、片頭痛には気付いても、首や肩のコリは自覚していないことが多いそう。

マイナスの症状が重なり過ぎると、ひどい症状でも埋もれて気付かないことがあるのです。

それが姿勢をさらに悪くします。

簡単な呼吸法習慣で骨格リセット!

「実際に首や肩がこっているのに感じない人は、自律神経がひどく乱れている方に多い。ひどい症状はもとより、隠れたマイナス症状も、骨格のゆがみを直さないと改善するのが難しいのです。逆に、骨格のゆがみを正し、正しい姿勢を取れば、自律神経のバランスが良くなって症状が和らぎます」と久手堅先生。

骨格のゆがみを正すと聞くと難しそうですが、呼吸法を取り入れれば簡単にできます。

呼吸をすると、肋骨や背骨が連動して自然に動くからです。

すると骨盤の位置も正しい状態に戻すことができます。

方法は下記を参考に。

「一息ついたときや、テレビを見ていてCMのときに行うなど、日頃から呼吸法などの『骨格リセット』にこまめに取り組んでいると、症状の改善のみならず予防にもつながります。ちょこちょこ行ってみてください」

骨格リセットで、長年苦しめられてきた自律神経失調症の症状が軽快した人は少なくないそうです。

ただし、無理は禁物です。

「完璧を目指すと、それもストレスになって自律神経に悪影響を及ぼします。ほどほどが良いのです」と久手堅先生。

骨格を正してすっきりした気分を取り戻しましょう!

春は自律神経が乱れやすい!?
~気象病・寒暖差疲労について~

春は朝晩の気温や湿度の高低差が激しくなり、それに伴い体温調節を行う自律神経に負荷がかかることで「寒暖差疲労」につながります。

気象病は低気圧が近づくと自律神経の乱れで、「ひざが痛い」「頭痛がする」といった症状が出やすいのですが、低気圧に関係なく寒暖差疲労は起こります。

それを助長するのが背骨のゆがみです。

姿勢を正すようにしましょう。

予防&改善のためにやってみたいこと

●骨格のゆがみを正す

骨格をリセットする方法として、まずは「呼吸」で骨格を整えましょう。

目安は1回3セット×1日3回

1~4を1日に何度も繰り返すと、その度に骨格がリセットされます。

1.仰向けに寝て、その状態で両ひざを立てる

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2.両手を肋骨の下辺りに置き、息を3秒かけて軽く吸いながらおなかに空気をためる。

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3.その状態で「1、2、3」と3秒息を止める。

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4.おなかを凹ませながらゆっくり6秒かけて息を吐く。2105_P089_04.jpg

久手堅先生直伝!
●首のゆがみを正す

1~3を1セットとして、気が付いたときに行うことを習慣に。

目安は1回3セット×1日3回

1.タオルを首に巻き、タオルの両端を両手で持つ。

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2.タオルを斜め上に両手で引っ張ると同時に、首は後ろに行くように力を入れる。この状態を20~30秒キープする。

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3.首を正常な位置に戻したら、今度はタオルを斜め下に引っ張り、首は後ろに行くように力を入れる。この状態を20~30秒キープする。2105_P089_07.jpg

その他にも

・規則正しい生活をする
・睡眠時間をしっかり確保する
・完璧を目指さずに、ほどほどに取り組む

自律神経は生体リズムとも連動しています。生体リズムには、規則正しい生活や睡眠の確保が重要になります。

【自己判断せず医療機関に相談を】
頭痛、めまい、動悸などが続くときに、更年期障害や自律神経失調症と自分で判断するのは禁物です。まずは医療機関を受診し、自律神経失調症と診断されたならば、上で紹介した呼吸法などで骨格のゆがみをリセットしましょう。

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取材・文/安達純子 イラスト/堀江篤史

 

<教えてくれた人>

神経内科クリニック院長
久手堅 司(くでけん・つかさ)先生
2003年東邦大学医学部卒業、医学博士。日本内科学会・総合内科専門医、日本頭痛学会・頭痛専門医。著書に『最高のパフォーマンスを引き出す自律神経の整え方』がある。

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この記事は『毎日が発見』2021年5月号に掲載の情報です。

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