50歳を超えると特に気になる「将来の認知症」。年齢とともに認知症になるリスクは上がり、65歳以上では7人に1人が発症するというデータがあります。そこで、日本認知症予防学会理事長の浦上克哉先生に教えていただいた「認知症を防ぐための12の方法」の1つ、「日記をつける」効果についてご紹介します。
【認知症を防ぐ方法⑫】日記をつける
認知症になると、一般的な「もの忘れ」とは異なり、昔の出来事は覚えていても、最近、自分が体験した出来事を忘れて、思い出せなくなることがあります。
日記を毎日、書く習慣をつけることで、「あとでこの体験を日記に書かなくては」と、脳が意識するようになり、記憶力の改善につながりやすくなります。
日記を書くときはその日一日を振り返るため、場所や時間を明確に認識する力も鍛えられます。
手書きをする作業は、文字を書いたり、忘れた漢字を辞書で調べたりして、手と脳を働かせることにもなるのです。
また右のポイントも意識しながら書いてみます。
「今日の出来事を今日のうちに書かないで、あえて2、3日後に思い出して書くようにすれば、脳がさらに鍛えられます」と浦上先生。
《日記を書くときのポイント》
・パソコンを使わず必ず手書きで。
・専用の日記帳を用意する。
・映画や本などの感想を書いてもよい。
・1カ月後ぐらいに読み返してみる。
取材・文/松澤ゆかり 撮影/木下大造 イラスト/落合 恵